mviyU93064 さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
主人公のカッコよさ大爆発!な好作
原作は累計1,670万部を超えるライトノベル。
一度見だすとあっという間に一気見してしまいました。それほど濃密で見たものを離さない、素晴らしい作品でした。
{netabare}
◯主人公の男気爆発!
キリトが命をかけて大切な人のため闘うところがカッコ良すぎです。
ただいい人だからみんなのために頑張る、というわけではなく(もちろんみんなの為にも闘かってますが)、愛する人のためを第一に、命を捧げる覚悟でキリトは闘います。さらにアスナもキリトの為に自分の身すらなげうつほどキリトを大事に想います。
カップルになるまでの過程を見せる作品は多くありますが、二人の関係をここまで深く描いたものは少ないのではないでしょうか。これらが他の作品と一線を画す点だと感じます。
◯主人公の成長
しかしキリトも最初から強いわけではありません。
最初にクラインを見捨てて一人で進む。ギルドに自分の強さを過少申告して入り全員が死亡、それを自分のせいだと自責の念にかられる。同じ状況になったら自分もそうする!という展開にグイグイと引き込まれていきます。
やっと仲間を得る→失う→再び得る!→死んでしまう、という波瀾万丈っぷりですっかりキリトはやつれてしまいます。それを出会う人々によって人として大きく成長し、誰かを守るためより強くなるストーリーも高評価です。
◯前半と比べると後半はやや評価が落ちる
このように素晴らしい今作ですが、あえて文句を言えば「前半が最高すぎる」でしょうか。
アインクラッド編後のフェアリーダンス編でも「愛する人のために!」「挫折を経験しながらも成長、勝利!」といった魅力はあるのですが...
命懸けの闘いから、死んでも少し戻ったところからスタート、に設定が変更になるとどこか緊張感がないように感じてしまいます。
また悪役の須郷も若干ぶっ飛び過ぎてて…いまいち話に集中できないというか、頭に入ってきません。フェアリーダンス編もそれなりの物語なのですが、その前が素晴らし過ぎたために見劣りしてしまいます。さしずめフェアリーダンス編は出来のいい兄をもち、なにかと比べられて苦労する弟、といったところでしょうか。
とはいいつつ最後にやっと現実世界でアスナと再開するシーンでは目頭が熱くなってしまいましたが(ToT)
{/netabare}
◯総評
私的総合得点:93点
愛するものの為に戦う主人公のカッコよさ、挫折を乗り越え成長する物語性に加え、舞台設定のよさもあいまって非常にレベルが高い作品に仕上がっています。
しいて粗探しをすれば途中で盛り上がり過ぎる点もないとは言えませんが、例えそれを差し引いても近年稀に見る良作です。
この文章を読んで下さっている方でまだ見ていない方は少ないかもしれませんが、見ていない方はぜひご覧ください