MbsHL22207 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
似たような作品を私は知らない
一般的なアニメ視聴層の評価は恐らく合格点を超えてはいるが、良作かと言われるとそこまででは無い、といったところだろうか。
多少好みが分かれ、人によっては合格・良作・傑作と評価が分かれると思う。ただ、「駄作」だと評価する人はとても少ないはずだ。
視聴は時間の無駄では無く、何かしら心に残るものがある作品。
ストーリーについてはwikiなりを参照してください。
私はこの作品の独特の雰囲気を伝えられればなと思います。
終始暗い雰囲気か、多少明るい雰囲気程度を行ったり来たり。ハイテンションな雰囲気はほとんど無い。
設定とストーリー展開が絶妙で、現代日本にありそうだけど無さそうな現実的要素と非現実的要素の狭間のギリギリ境界を危なっかしげも無く、ある種の確固たる自信の下ズンズン進んでいく。
一歩踏み間違えれば一気に白けるのだけれど、その境界線ギリギリを攻めてくるのだ。すごいぞ原作者!
キャラクターの感情表現も常に冷静というか、演劇的な大声で叫ぶような感情表現はせず、早口で多少感情を持たせて捲くし立てたり、冷静に・そして食い気味に間髪入れず反論したりする。
思考や感情の描写などが細かく、各々のキャラの性格に一貫性がある(それが良い・悪いは別にして)ので、観ていて違和感を感じることは無くキャラクターに対する“表面上の”理解が容易。
上記のように、余りに独創的な内容・雰囲気なので似たような作品がすぐ出てこない。
「serial experiments lain」の様な、「エルフェンリート」の様な、だが何か違う。それも決定的に違う。
あえて挙げるなら「Phantom ~Requiem for the Phantom~」だろうか・・・。
行き着いた結論としては、“これはアニメじゃなくて映画の類だ”である。
ちなみに、ここからは私の好みの話になるのだけれど、
「紫」という少女がCV:悠木碧 なのだが、私の知る限り悠木さんの演じたキャラクターの中で1~2位を争うくらいにぴったりの役だった。
悠木碧の代表的な役はと聞かれたら「まどかor紫」と私は答える。
紫の喋り方は、力は無いが気高く振舞うおうと・自分を勇気付けようと結構強い口調を使うのだがその反面どこか不安があって影で怯えているようにも聞こえる口調、という相反する喋り方なのだ。
こんな声、悠木さんだからこそできたと今更ながらに思う。