norimeru さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この村に住んでなくてよかった--襲うのも襲われるのも (´・д・`) ヤダ
原作とコミックは未読です。
いわゆる吸血鬼(+ゾンビ)モノという範疇のアニメでしょうか。
私は、よくできた作品だったと思っています。
外場村は村意識が強く、閉鎖的な舞台となっています。
村に不釣り合いな屋敷を持つ桐敷家の移住と、村に伝わる起き上がり伝説。
恵の死から始まる村人の連続死と起き上がり。
この物語では、時系列も大切な要素になっています。
テロップのように日付が出ていたのも、よい演出だったと思います。
屍鬼となってもそれまでの記憶は残ります。
家族に対する思いや、吸血行為を行う葛藤などもよく描かれていました。
人によって違うでしょうが、私にはこの物語の表現はありでした。
(「アニメでエロはやめてくれー、でもグロはオッケー」というタイプだからです。)
さて、「狩る者」であった吸血鬼と「狩られる者」であった村人。
両者の関係は祭りの日を境に一変します。
村人の行為の方が、逆に残酷に思えてしまうほどの屍鬼狩り。
桐敷千鶴を屍鬼と認めると、「公開処刑」のごとく惨殺します。
寺での村人の暴徒化は、デビルマンで牧村家が襲われた時を思い出させます。
恵の最期もかわいそうでした。
どちらが正しいかではないですね。
屍鬼にとって、吸血は生きるための手段です。
村人は血を吸われ、家族を奪われるわけにはいきません。
屍鬼と村人とは、善悪でなく立場の差によって対立しています。
このような争いは、どちらが勝ってもやりきれない思いが残ります。
村人たちの勝利に釈然とできず、沙子と静信がどこかへ落ち行けたことに幾ばくかの安堵感を覚えるのはそのせいでしょう。
というわけで、単純に「よかった」というよりも、「考えさせられた」作品だったと評価しています。
蛇足ながら・・・・・
登場人物が多くて、家族関係を把握するのはちょいと大変でした。
あと、悠木さん。
この年は、桐敷沙子とダンス・イン・ザ・ヴァンパイアバンドのミナ・ツェペッシュ。
吸血鬼大賞があれば受賞ですね \(^o^)/