cecil♪ さんの感想・評価
2.8
物語 : 1.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
きっと何かある、何かあるはず...
あらすじはあにこれのを見てくださいね。
それと、もちろんネタバレフラグは付けますが、このレビューは完全なネタバレになりますので知りたくない方はこれ以上読むのをやめてください。
自分はハッピーエンドが好きなんです。
それ以外のエンディングを迎えても好きな作品はたくさんありますが基本ハッピーエンドが好きです。
でもハッピーエンドであれば良いってもんじゃないという事を再認識しました。
終わりが良くてもプロセスが良くないと何も訴えかけてこないって事です
この作品の本題及び主な伏線をあげると
1.主人公大島裕樹の生徒会長立候補。
2.ヒロイン住吉千里の弟を事故で亡くした事によるトラウマ。
3.顧問の東雲葉月先生と財務部公認候補の東雲皐月姉妹の確執。
4.葉月先生と裕樹の意味深な関係
5.扇橋香奈の植物状態
になると思います。
もちろん裕樹と千里の恋愛が大きなテーマですが2番が解決される事によってお互いの気持ちを再認識し、めでたく結ばれるというわけです。
話を戻してそれらがどう解決、判明していくかと言うと、
1.最後の演説で「この学園が大好きで、味方はもちろん敵も含めて生徒全員大好きだから好きなもの同士がイザコザを起こすのは見たくない。それを変えてみせる」と主張し当選。生徒会長になる。
2.「死んだ弟は絶対に幸せになれないのだから自分だけ幸せになるわけにいかない」と泣き叫ぶ千里。
親友の木場美冬は自身のトラウマでもある大手術の傷跡を大衆に見せる覚悟で「不幸な姉なんか弟が見たいわけがない。それにずっと思われてる弟は幸せなはず」と諭す。
3.姉の葉月が「自分は正妻の子でなく皐月と同じ愛人(現在の妻)の子。でも正妻は自分を愛してくれた。それなのに亡くなった途端に愛人を妻にした父や家柄が心底嫌になって家を出た」と告白。初めて事情を知った皐月は今までの態度や言葉を泣きながら謝罪し和解する。
4.泥酔した葉月先生にキスをされた裕樹が自分にそんな事をするような先生を放って置いたら危険と心配し、夕食を作ったりと面倒を見るようになった。
5.食品研究部員で生徒会長毛利のスパイでもあった森下未散が香奈からもらったハーモニカで当時香奈から教えてもらった曲を吹くと半年間の植物状態から覚め、敵である総務部と大沢ゆいなの癒着現場写真があることを明かす。
前後にディティールはありますが決め手はこれで合ってるはずです。
書くのが恥ずかしいくらい安易で安直でペラペラだと思いませんか?
これでハッピーエンドにされても何の感動も起こるはずがないです。
例えるならこの作品はガラスの靴の代わりに住所と名前が書かれたメモを落としたシンデレラみたいなもんです。
ガラスの靴でもメモでも結果的にはハッピーエンドになります。
でもメモを落としたシンデレラって物語として成立しますか?
それでも最後まで観たのはどれか1つでもガラスの靴のエピソードがないかと期待したからです。
でも何ひとつありませんでした。
壮大に伏線を張ってやっつけ仕事で回収しただけです。
あともう1つどうしても受け入れられない事があります。
新キャラが登場する度に裕樹と道路で偶然ぶつかって「あっすみません」...
何人とぶつかれば気が済むんでしょうか...(笑)
安直さを物語る典型的な例ですよね。
ということでこの作品は、ただただキャラを愛でたい人、ものすごくひまな人、これらを知った上で好奇心で観たい人以外にはおすすめ出来ません。
最後に、好きでもないのにこんなに書いたのは「もしかしてアニメファンを馬鹿にしてる?」とさえ思えてしまったからです。
もしこの文章を最後まで読んでくれた方がいらっしゃったとしたら感謝します、ありがとうございました。