みRK さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
情に棹させば(地獄に)流される
視聴後の感想としましては、想像していた勧善懲悪物では無く、良い意味で裏切られました。
「人を呪わば穴二つ」という言葉が、この作品における重要なテーマであり、周知のごとく人を恨むと、自分にも禍いが返ってきますよという意です。
登場人物がある具体的な精神的被害を受け、我慢が出来なくなった時、地獄少女こと閻魔あいに地獄流しの依頼をします。
依頼を受けた閻魔あいは、一癖二癖ある手下を連れて、加害者を多少?懲らしめて地獄に流します。
加害者は地獄に流され、被害者は今までの穏やかで幸福な安らかな生活を取り戻しました。メデタシメデタシ・・・
、、にならない所が、この作品が妙絶な雰囲気を醸し出してる所以のような気がします。
往々にして、被害者である登場人物の生活は、地獄流しによって好転するのですが、自分もいつか地獄に流されるという宿命を背負うが故に、視聴者に何とも言えない感覚を残して終わることが多いです。
確かに、地獄流しという儀礼行為が毎回決まって繰り返されるので、中だるみするような印象も拭えませんが、地獄を流す動機も過程もその後も、それぞれの登場人物によって多種多様な為に、私個人は最後まで楽しめました!
後味の悪さの中に、何処か儚げな哀愁が漂う傑作です。