「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX[スタンドアローン・コンプレックス](TVアニメ動画)」

総合得点
92.1
感想・評価
5059
棚に入れた
21542
ランキング
25
★★★★★ 4.3 (5059)
物語
4.4
作画
4.2
声優
4.2
音楽
4.3
キャラ
4.3

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ネタバレ

コンビーフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ストーリーではトップレベル

少数精鋭で構成される公安部隊、Section9。少佐こと草薙素子が人形使いに出会わなかったら……Ghost in the Shellのif物語がこのSACです。

【良い点】

・作画の安定感。担当にもよるが、顔つきや髪型が微妙に違うのは義体が違うと考えられる
・音楽の挿入具合。適曲適所
・難解なストーリー
・タチコマの成長

【悪い点】

・難解なストーリー

本作は、

SA(Stand Alone)回=一話完結回
C(Complex)回=笑い男関連回

と分けれており、サブタイトルの背景が緑ならSA、青ならC回とわかるようになっています。

SA回ももちろんですが、やはり本作で有名といえば笑い男でしょう。あらすじはあにこれのを見てくれればわかると思いますが、内容が濃く見応えがあります。
ただ上記のように、難解なストーリーです。こういったジャンルの好みでこの作品を見るかどうかが最初に決まりますが、その次にこのストーリーを理解できるかできないかで、SACを好きになれるかが決まると思います。

少し辛辣な言い様になってしまいますが、高校生以上の方ではないと話がわけわからないと思います。というのも、文学作品の多様な言い回しや今後あり得る社会情勢と環境、さらに主に大学生たちが胸に秘める正義を題材にしているので、それらを経験又は理解していないと100%に楽しめません。

個人的な感想は、まずやっぱりストーリーの構成です。笑い男関連は一気に見たいと思うような出来に仕上がっており、その他はちょくちょく見たいと言った感じです。声優はぴったしだと思います。特に、少佐やバトー、笑い男などよく考えられていると思います。

ここで、よく言われるのが笑い男とトグサの声優(山寺宏一)が一緒だという点です。
なぜかというと、{netabare}どうやら笑い男が成長するとトグサのようになるからだそうです。ちなみに、トグサが成長すると荒巻のようになるらしいですが。現に、最終話でトグサが殴り込みをしようとする描写があります。あれはどこか最初の笑い男(アオイ)と似ていますね。{/netabare}

笑い男の話は難しいです。一回見ただけで全て理解できる人はそういないと思います。しかし、そこがまた良いのです。
2回目でまた新たな発見があるため、是非C回だけでも2週して欲しいです。

2回目見る人ように、笑い男関連のストーリーを簡単にまとめておきます。これ見てもう一度見たいと思うようになってくれるとありがたいです。

{netabare}笑い男の正体があの少年アオイだったという事は、一週目で理解できるかと思います。しかし、(私もそうでしたが)一連の事件に関わったのはほんの少しだけでした。

本当の黒幕は彼ではありません。彼は単に、自分の正義に基づき行動しただけです。偶然見つけたあるメールを元に、社会に不信を持ったアオイはそれを正すためセラノ社長を誘拐する。これが最初の事件で、笑い男と呼ばれるようになった発端です。
そしてその事件を利用し、彼を笑い男として捲し立てたのがその黒幕の存在です。{/netabare}

黒幕の存在はもう一度見ればわかると思いますが、やはり2週目でも難しいです。という方には、又は結局黒幕誰なのか知りたい方には、

{netabare}黒幕は警察(上層部)です。アオイをうまく利用し、セラノ社長の身代金を要求したり、5年間安全の確保と偽って(インターセプターを利用した)監禁をしていたのは彼らです。インターセプターとはあの目のカメラ。
トグサの友人(名前忘れたけど、事故って死んだ人)はそれ(インターセプターでの監視)に気づき、トグサに伝えようとしたため殺されました。また終盤でセラノ社長を殺したり、ナナオAを殺したのも彼らの使いである深見。(トグサと喫茶店で話していたやつ){/netabare}

また笑い男編をまとめると、

{netabare}正義を貫くアオイの誘拐事件を機に、警察上層部は笑い男として彼を持ち上げ、裏金を入手
↓5年後
トグサの友人の情報(写真)により、警察関係者によるインターセプター(目カメラ)使用がバレる。<インターセプターの公的使用は禁止されている

けど警察はあくまでも私的利用として片付ける<それを見ていたアオイは怒り宣戦布告

しかし、警察上層部はしめたと言わんばかりにナナオAを偽の笑い男として捲し立て、事件終結を計る。9課もだんだんと黒幕が警察上層部と睨み始める。

謝罪会見時に偽の笑い男が長官を襲撃。さらに笑い男に感化された多くの人々がそれに参加<アオイ驚き、警察との交渉は諦める
警察上層部の偽の笑い男計画も半ばで失敗。ばれないようナナオAを殺す。

次に、アオイは今来栖との交渉をする

マトリが介入し、なんだかんだで失敗。アオイ疲れる。

残党が9課に接触、アオイは少佐の危機に訪れ彼女を助ける。その代わりに真実を言い渡し、それを解決してくれと頼む

少佐がアオイとして、セラノ社長に接触。真実を言うよう説得する。成功するが、笑い男の正体が少佐だと報道される。9課の存在が世間に露呈

9課危機。打開のため荒巻は総理に、9課を壊滅させる代わりに薬島(裏金を受け取っていた悪者)の調査を要求。

総理納得。海坊主によって9課壊滅。と思いきやこれも作戦。9課壊滅と報道されることによって、公になった9課を再び暗部として再建する手はずだった<トグサだけ特別扱いされていたのは、一番存在が危ういから。現に最終回で……

薬島裁判、事実上目的達成。少佐は答え合わせのためアオイに会う

しかし警察上層部を止めるまではいけなかった。その証拠に、深見が最後セラノ社長を殺害

アオイと少佐は言った、この事件の行動原理がStand Alone Complex。
SACとは個別から成る一個体。つまり、謝罪会見時に感化され、犯行に及んだ人々や、アオイに偽ってセラノ社長と接触した少佐、だけでなくそれに協力した9課の人々のこと。彼らは行動は違えど目的は一緒だった。
これは事件の真相を隠そうとする、警察の上層部や薬島などといった人物にも当てはまる。

そして少佐がこれに気づいたきっかけを与えたのは、タチコマたちだった。{/netabare}

というのが自分の解釈です。

投稿 : 2015/09/15
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サンキュー:

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