シェリー さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
戸松遥のパワー!
アイドルOPから始まるこのアニメ。でもアイドル活動は一切しません。そんな展開にならず僕はほっとしたw
自分の作った木彫りの彫刻が、突然神さまになっちゃった!で幕を開けます。
この作品では特に目立ったことが起きるわけもなく、面倒くさがりで自由人でチープなお嬢様気質で、チビで貧乳な神さま「ナギ」の日常がメインです。
まあ、言ってしまえば彼女を見ているのがすごく面白いのです。
一応「神さま」なんて言ってるけどそんな風には一切見えず、彼女は異国から来たわがままな女の子そのものです。
「知らん!」「嫌じゃ!」「どうしてじゃ?」の連続ですw
主人公の仁の家に住み着くというなんともラノベ的な世界一うさんくさい設定の中だけれども、
その奔放っぷりと傍から見れば可愛くみえるわがままな性格を爆発させているナギの魅力に目を引かれます。
なんでもかんでも好き放題にする彼女の姿やちょっとくらい悪いことしてもいいよね?な感じは病み付きになるくらい好きになります。
でもそれよりも、なによりも驚くのはこの声を担当する戸松遥の演技力!
「ナギ」というひとりの女の子(本当は神さまだけど)を音の無い漫画の世界から見事100%の状態でサルベージしたのが彼女です。
最初っからこうだったの?と疑うくらい声色、口調、口癖などなどすべてがぴったりなんです。
悲しいとき、落ち込んだとき、夢中になって楽しくなっちゃうときだって、ふり幅の大きさに関係なくナギを演じちゃいます。
特にかの女帝・蛇姫と同じ口調で、だけど幼く高い声で怒鳴り散らす様はそのレヴェルの高さにも驚くけれど、超かわいいww
さて、そんなヒロインのいる本作ですが、基本は主人公の仁を中心に廻っていきます。
仁は高校で美術部に所属しているものの何においても平凡な男の子。
そんな自分に負い目を感じてしまっている。けれども、むちゃくちゃなナギと美術部の変人共に振り回されているうちに少しずつ普段の生活の中に喜びを見つけ、笑顔が増えるようになっていくという、まあどーでもいい話w
それとこのアニメ自体は、後半からはナギの正体に迫っていくのですがこれがあまりにもつまらないし、張った伏線も使わず仕舞いでした。
{netabare}
白亜が一度も顔を出さないところ、ナギが正体不明で何もわからぬままであったりとあまり気持ちの良い終わりとは言えません。
僕が一番思うのは、最終話で仁がナギに言う言葉も「一緒に探す」ではなく、少なくとも「お前と一緒にいたい」と言わせるべきでした。
ナギがあの家から去って、心に穴が空いたような気分になったのは仁だけでなく、
僕ら視聴者も同じで、だからこそ一番思うのはナギが仁と一緒にいてほしいことでした。
それにそうじゃなきゃ同棲の正当化はされずうさんくさい設定のままで、さらに仁とナギの関係は宙ぶらりんなままです。
確かにまだ白亜が出てきていないので恋愛シーン進めるべきところでもないような気がしますが、
だったらおふざけをもっと減らして話を進めるべきだったとも思います。
1クールのアニメとして全体のバランスが取れていません。
{/netabare}
さらにこのアニメで最も鼻につくのが監督ヤマカンの存在です。
Wikiをみると彼は『らきすた』を降ろされたようでその恨みと妬みのシーンが数多く出てきます。
『らきすた』でおなじみの「くさいねー」やら他にもあったような気がするけど忘れたw
またカラオケのシーンは丸々ぶっこむし、そしてこの回ほどつまらないものもありませんでした。
つかさの声をあてた福原さんもブラジャーのシーンで出てきましたね。
「その域に達していない」というのもあながち間違いではないかもしれません。『フラクタル』でフリュネをおとしめ、僕を傷つけたヤマカンよww
まあとりあえず言いたことは、戸松遥の演技にびっくりし、ハマり、ナギ様がとってもかわいいということ!
ぜひそれを楽しんでください。
あでゅー。