ふの人 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ただの逆ハーレムもの…ではない
はじめに謝っておくんですが、ただの逆ハーレムアニメだと思ってました。
マンガが題材だって事だけで全然期待していなかったんですが、
その件に関しては土下座をして謝る勢いです。
瀬尾さま申し訳ありませんでした。
ヒロインを取り囲む男性陣が物語の中心になっているのかと思ったんですが、
登場キャラクターの男女比率がまた絶妙で、意外とバランスの取れた構成だなと感じました。
そしてなにより感じたのは、それぞれのサブキャラクターが
前面に出てくるストーリーが結構多くてヒロインがちょっと霞みがちだったなと。
一応千代から野崎への恋心は要所要所で描かれているので、
ストーリーの骨格や根本としては機能しているので良いのですが、
それ以上に周りの人物たちのクセが強すぎて、なんとも恵まれないヒロインだったかと…w
そして作中の漫画なんですが、こっちでもやはりアナログ。
たしかにデジタルだと作業の描写が全く面白みがなくなってしまうし、
しかも逆にリアリティ突き詰めすぎて、作中に出てきたら引くわなぁ…。
登場するにしてもプロダクションを持つような人ならいいのかもですが。
(まぁそもそも高校生が月刊誌の連載とかできるんかいという話はともかく)
『マンアシ』の時も言ったんですが、やっぱり小物の表現がかなりいい感じでしたね。
やはり漫画家という描写をするには欠かせない大事なワンポイントたちなのですが、
今作ではその描写がよりリアルになっていてちょっと感動しました。
下書きの線なんかは結構ありがちな描写ですが、わざわざホワイトで修正されていたり、
インクだまりを表現するために実物の漫画家が原稿を書いていたりと
かなり細かい個所まで気を使って作られていたことには只々驚きでした。
今作でも期待を裏切らずいい仕事をしてくれた動画工房には、
ぜひこれからも良い作品を生み出していってほしいものです。