chariot さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
既に5周ぐらいした感想。
2期物、全12話。
宇宙空間で謎の生命体「ガウナ」と戦うスペースオペラ。
・・・+ラブコメ。
2期作なので基本的に1期観てから観てください。
◆◆◆ご注意◆◆◆
本作に対する感想は「1期をお気に入りに入れている」「総集編に近いと知りながら劇場版も観に行った」ぐらい好きな作品だという前提をご理解の上でお読みください。
作画。
1期同様フル3DCGによる作画。
キャラはいくらか表情がつくようになったがまだまだ目元だけの表情に過ぎず、その辺は好みが分かれそう。(郷に入っては郷に従え、要は慣れです)
戦闘シーンは相変わらず◎
ただ、人工カビのお陰でカビザシに頼らず中遠距離からの攻撃が可能になって戦術は幅を増した反面、ガウナの触手攻撃を巧みに避けつつ攻撃する緊迫感が落ちた印象。
含みもなく直線で飛んで来るヘイグス粒子砲をひらひらかわすだけじゃ物足りない!…と言えるのも1期の出来が素晴らしかったせいか。。
今期はシドニアの街の風景も多く見られるがどこか古びて埃臭いけど味わいのある景色もなかなかの出来でした。
物語。
1期からの流れで対ガウナ戦と主人公・長道を巡るハーレムラブコメ的展開を複合。
1期の殺伐とした世界観、恐怖や緊張を期待すると違和感を感じるでしょう。
特に中盤に於けるラブコメは面白いと見るか早くガウナ倒しに行けと思うかで大きく評価を変えそう。
僕個人としては面白かったです。
ギャグは基本的に王道で突飛な発想ではない自然な感じが良い。
「まあ、そうなりますよね・・・」的な。
それと並行して対ガウナ戦、またはシドニアの未来を左右するであろう上位人物の動向などシリアスを展開。
戦場での重さを和らげるほのぼのした日常も対比としては良い。
(まあ少しラブコメ成分過多かもしれませんが・・・)
戦闘と日常の見せ方のギャップが面白い。
ほのぼの日常シーンでは長道を中心としたハーレム構成。
誰がどう動き、どう思っているかが視聴者に筒抜けで、観ていて素直に楽しめる構造。
対する戦闘シーンは情報がかなり限られている。
現状出来る事が全て開示されていないので先が読めないだけにハラハラ出来る。
{netabare}隼風があんなにあるなんて知らなかったよ。。
新型を投入した事で旧式にはなかった胸部滑腔砲なんて反則技もテンション上がります。{/netabare}
この対比が原則としてしっかりと守られていてシリアス、コメディ両方の良さを引き出せているように思います。
難を言えばキリがないが・・・(好きな作品であっても納得しかねる面はある)
{netabare}まず大シュガフ船を倒し第九惑星を掌握する事が目的のように見せておいてそこまで行かずに終了。
対抗する兵器も未完成。
落合の最終目的も暴かれもしないし達成もされず。
あとちっちゃい人はなんだったのか・・・(海苔夫たちが研究所で襲われた時にモズクの遺体の血だまりにいたヤツ)
長道のイザナやその他に対する気持ちも明確にはされてないし。
{/netabare}
謎を多く残しての終了なので時間をかけても3期、期待したいですね。
ラブコメに幻滅?!
結構中盤のラブコメ展開に難を示す方がいるようですね。
でも、これって1期から続く長道の成長物でもあるんですよね。
(まあ、中盤くどいぐらい連続していたのがネックですか)
{netabare}彼が仄かな恋心を抱いていた星白。その死にまだ捕らわれている。
死者が蘇らない以上、いつかは吹っ切らなければならない。
でもエナ星白に入れ込んだり、いつまでも星白の影を追っている。
ラブコメ展開の末、どうやらイザナを選んだっぽい。(無自覚かも)
さあ、あとは星白の呪縛から離れれば・・・
で。
僕はラストで紅天蛾の星白が操縦席に入った時に
「ああ、ここで星白を討伐して吹っ切るのか」と思ったんです。
カビで作った脇差みたいなの(武器というよりお守り扱いだったけど)渡されてたし、あれで・・・
と、思ったら違ったんですよね。。。
うーん。
それだけならまだしも戦闘が終わって回収されたエナ星白を追いかける始末。。
星白のマネをするな!←これって無駄になっちゃってない??
彼が星白を思い出に出来るのは彼女が言っていた「ガウナとの対話」が出来るようになってからなのかもしれませんね・・・。{/netabare}
キャラ。
中性体のイザナが女性に変化したり。
触手の可愛い乙女妖怪、もとい融合固体が登場したり。
{netabare}海苔夫が落合になったり。
役立たずのご老人たちがお亡くなりになったり。
どっから沸いたか解らん紅天蛾が現れたり。
しかも益々星白に擬態してたり。{/netabare}
なんだか色々いますが、とりあえずツムギ。
{netabare}見た目は人に擬態したガウナのようなでかい生物。
その中から出てくる白いニョロニョロ(@ムーミン)のような、白イルカのような、奇怪な生物。
これがまた可愛いのなんのって。。。
丁寧口調で人に対する気遣いも出来、仕草が乙女。
表情は顔らしき部分の中央にある目のような物だけなのに仕草で感情をしっかり表現してくる。
長道に抱きつかれてあたふたする姿や、ガラスの顔をぎゅ~と押し付けている姿、コタツで遊ぶ姿に萌えない人はいないんじゃないか・・・
生まれて間もないので、きっとこれはロリなんだ。そうに違いない。
ロリ触手ヒロインの誕生である。
と、いう事でキャラは5.0にしました。即決です。
ラブコメ日常回はこの子の可愛さを引き出す為にある・・・
これだけ可愛さ押しで来ると逆に死亡フラグなのかも・・・
と、思ったけど無事生還出来たようで良かったです。{/netabare}
まとめ。
毎回毎回いい所で終わるのもあって、1クール本当に楽しめました。
いじめにあったり仲間の罠に嵌まったり大切な仲間を失ったりして重苦しさのあった1期とは違って、ヒロインたちに囲まれた明るさもあり、落合を始めとした上層部の得体の知れない暗さもあり、ラストの戦闘も納得の出来で・・・
正直、好きだから評価が甘くなっているような気もするんですが、それでも毎回楽しめたのは確かですし、制作陣が作品を愛し、物語の世界観をしっかり掴んで作り上げているのが伝わってくる作品なので、出来れば多くの方に観て欲しいと思います。
いや、ホント、ツムギの出てるところだけでも・・・
なんでこんなヤツなのにこんなに可愛いんだろう・・・と不思議な感覚が味わえると思います。(多分
なにはともあれ、1期に続き丁寧に2期を制作してくださった関係者の皆様に感謝致します。
好きなキャラ:
ツムギ。1期はエナ星白でした。
でも何故だろう。マスターである星白閑にはそれほど興味がない・・・