血風連あにこれ支部 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
真朱のかわいさをひたすら愛でる金融バトルアニメ
金融バトルってカイジみたいなギャンブル勝負なのかと思ったら、キャラを召還して資金をライフポイントにしたバトルでした。
どっちかって言うと遊戯王に近いといった方がイメージしやすいかもしれませんね。
金融なのにそーいう勝負ってどうなのよって思いたくもなりますが、テーマをわかりやすく視覚化してエンターテインメント作品として落とし込んでいると言う意味では、うまいやり方なんじゃないかと思います。
リーマンショックの影響が{netabare}ハイパーインフレとかじゃなくて国家の物理的消滅{/netabare}になっている事には、思わず吹かざるを得ませんでしたw
まさに金こそが世界って感じのアニメですねー。こういう世界観は好きですけど、細かいところは力押しな面も多いので単純なエンタータインメント作品って感じで気楽に見た方がいいと思います。
{netabare}後、アニメの世界だと大抵、契約に関する条件が後出しなんですよねー。某白い悪魔とかもそうですし。
普通は契約書の裏面とか、わかりにくいところにこっそり小文字で書いてたりするんですけど。
まあ、アニメですしね。そういうしち面倒な描写を省いてるんだろうなって思います。
未来を担保とか、良くも悪くもアニメ的な条件にしたのは現状に対するメッセージ性でもあるんですよね。
国債を発行し続け、未来に借金を残してまで今の景気を良くするのか、それとも未来を捨てずに足掻くのか。
どちらの選択も正しいです。
この作品は二つの理念がぶつかり合う様を描いたもので、それが視聴者に伝わると言う意味ではわかりやすい表現だったんじゃないかと思います。
しかし、これは消極策です。金だけでは個人はともかく、最大多数の幸福を得続けるなんて事はできないのでいずれ限界が来るのはわかりきっている所。
日本の現状は、膿(挙げるときりがないのでわざとぼかした表現にします)を取り除かない限り色々どうしようもないですねー。
政治的な話に傾くかもしれませんが、ガッチャマンクラウズ(監督が同じ)で描かれるのを期待したい所。{/netabare}
色んな人が言っていますが、やはり11話では少なすぎて描ききれない感じですね。
テーマがあまりにも大きすぎて限られた時間では表現方法に限界があるし。
最終話のラストシーンだって、{netabare} 日本が消滅せずに助かった理由{/netabare} 等が説明不足で把握しづらい面がある。締めもイマイチ。
でも、一般層にもおすすめしやすいテーマだと思うし、経済に関しても多少はわかったフリ(あくまでフリです)になれる。
全体的に見れば、おそらく良作と言っていい作品だと思います。