くまごろーさん さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
色んなアニメを観てから、、、
アニメを数十作品みての初めてのレビューになります。
この作品を観て、なるほどと思うことがたくさんありました。
アニメ同好会の女子校生5人組がいつか自分たちのアニメを世に送り出そう、、、という冒頭から実際に社会人としてアニメ業界に入りアニメが出来るまでを書いたお話(でいいのだろうか?)。
元々わたしの中でアニメといえば、AKIRAに始まり、ジブリや押井守の攻殻起動隊がジャパニメーションという認識で、政治や思想が確立されたものしか認めていませんでした。凝り固まった少数が観て楽しむものというような。
そういう偏見を捨てて、一年で数十(だいたい80くらい)観て、今の印象は全然違うものなんですが、この作品はこの1年で観たアニメの印象をまた変化させてくれる作品です。
というのは、観終わった後の率直な感想として、このアニメが例えばアニコレなどのランキングで1位を狙う作品ではなく、アニメをたくさんの人に観て欲しい、こんな視点で観るとアニメはもっと楽しいよと伝えたいんだということを感じたからです。
わたし個人的にアニメに限らずジャンル分けや、タグ等の成分分析で何かを観たり、論じたりするのは好きではなく、専門的な言葉も好みません。※作画は絵じゃだめなの?と突っ込みたくなる。つまるところ、専門用語の多用はライトな視聴者を遠ざけるということを言いたい。
しかしながら、このアニメではアニメを構成する1つ1つの要素に込められた個人の心情や熱意にリアリティがあり、今までストーリー中心に観ていたアニメの細部に表れる制作者の意図や意味も汲み取りたいなと素直に思えました。
何話だったか忘れましたが背景の雲について語るところや、キャラの色調と背景の融和性などはなるほどなるほどそういうものなのかと感心してしまいました。
作中に表れる仕事感がリアリズムと共感を呼び、社会人のわたしにも受け入れ易い流れになっていて、自分に置き換えながら観ることが出来る。当然、エンターテイメントに脚色されているわけですが、要所要所のリアリズムがその脚色を許容させ、ユーモアに受け取らせるといった具合。
この作品に限らず制作者の方々にこれからも頑張ってください!と心の中で呟かずにいられない作品。
もちろん作品そのものもとても面白いです。アニメ制作に関わることを描いて、このアニメ作品が作中で語られる内容と外れるようなクオリティにしていたら成立しませんので。