KazuHiroくん さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
さすがの王者の貫禄
涼宮ハルヒとはこの世にオタクを量産することになった代表すべき作品であるが、その王者としての貫禄が所狭しと感じることが出来る、素晴らしい作品である。
まず、目に見えて感じるのは、その作画である。
アクションシーンが目立つ作品ではないのにかかわらず、その作画の綺麗さは、さすがとしか言いようがないものである。
1シーンだけがずば抜けて綺麗なものではなく、はじめから最後までAtoZ全てにおいて、作画が綺麗で見ていて面白さが倍増する。
最近に多いアニメに使われる不自然な車などの乗り物の3DCGの挿入もない。それくらい綺麗なCGになっているため、改めて見返さないとわからないほどである。そのため、アニメはアニメとして世界観を保っているところも好印象である。
そして、ハルヒシリーズの続編として正当な物語となっている。
物語の展開も、2時間40分というかなり長編の映画としても、綺麗にまとまっており、随時楽しみながら見続けることが出来た。
そして、ハラハラするような展開が映画中に2度ほど、それはどちらもハラハラなのだけれど、1度目は謎に対してのハラハラ、ミステリーさを感じさせるようなハラハラであるが、2度めのハラハラは危険が迫るという至極単純なハラハラであり、展開が本当に単調でないものを工夫されていることがわかる。
みんながキョンの記憶を忘れて、探しまわるところは、常に不安が消えなかった。まるで自分がキョンであるかのような感情移入がされていた。
みくるちゃんに覚えていられないのは、想定の範囲内だけれど、長門にまで忘れられている、そしてPCに何のデータも残っていなかったのは、心のなかで「まじか」と落胆してしまった。しかし、その後の本に挟まった栞を見た時にはやっと物語が進んだことに対して嬉しさがこみ上げてきた。このまま物語が進まないのではないかと、ありえない展開を頭の隅に思いながら見ていくのは心苦しいからね。
この映画は、アニメ作品を見ているという前提条件で話は進んでいくわけであり、それを見ていない人にとってはよくわからない点はよく出てくる。当然、この映画を見ている人たちは当然99%は見ているだろうから、そんなことは気にしなくてもいいと思うが。
ただし、EDはいただけない。何だあのエンディングは。そこは、明るい雰囲気のEDを持ってきてほしいものであった。ハレ晴レユカイとか、そんな感じの。こんな感動を誘うようなアカペラの長門の歌を聞かされても感動など出来ない。