iRAhA20609 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
主人公が脆い だから共感できる
主人公の集は心が脆くて、弱くて、なんか自分みたいだなぁと思って見てました。そんな集が辛いミッションの中でも葬儀社のいのりや涯に、たびたび励まされたり、アドバイスをもらって前に進んでいく前半の流れは、自分も参考になった場面でした。
そんな集が、八尋の弟を助けるために殺してしまって、それを背負う集がボロボロになっていたとき、祭が集を励ましたシーンがすごく良かったです。これがあってから、祭が一気にギルティクラウンで一番好きなキャラとなりました。本当に祭は天使です。可愛いし、優しいし。それで再び立ち上がった集が、いままで関わってきたメンバーといのりを助けにいったシーンは胸が熱くなりました。いのりが集に送った歌に気持ちが込められていたのも良かったです。
そして、2クール目でのOPのワクワク感がすごかったです。闇落ち集がかっこよすぎます。1クール目とのギャップも良かったです。
2クール目に入って、ウイルスのせいで強いられた、過酷な学校生活の中で、集がみんなにリーダーとして指名されたシーンは良かったですし、それを後押しした祭に優しさを感じました。でも、八尋の言うとおりで、優しいリーダーであり続けると、この先、生きていけないといった現実がある中であの15話が訪れます。
15話で祭が集を助けるシーン、祭の言葉1つ1つに泣きました。祭が好きな優しい王様それが集だったんですね。祭が死んだシーンで自分は久しぶりにアニメで鬱っぽくなりました。本当に悲しくなりました。集が死んだ目になるのも無理ないなと思います。この祭が死んだシーンは生徒達が悪いんじゃなくて、この過酷な状況で出た人間らしい弱さが引き起こしたどうしようもない事件だったと思います。つまり、こんな過酷な状況を作ったGHQのせいだと思います。
その後のシーンは心が壊れた集の現実的な政策が行われ、祭が願った王とは、かけ離れてしまったところが泣けました。そして、その政策に不満や、恨みを感じた生徒が引き起こしたクーデター。集がそこで一部を除くすべての生徒たちから裏切られるといった展開になり、集が完全に1人になり、ボロボロになってしまったシーンがすごく可哀想になりました。
そんな、落ちるところまで落ちた集にただ一人いのりだけがそばにいました。そして、いのりは集のために歌と言葉を送りました。
いのりは歌で「人はなぜ傷つけあって争うの?」と歌い、
いのりが「もう、自分を嫌いにならないで、自分を責めなくてもいいの・・・みんなが集のことを嘘つきと言っても、自分のことを嫌いになっても私は集の味方だから」と言ってくれたとき、自分は大泣きしました。完全に一人だと思っていた集に、一人でもいいので、そばにいてくれることが、すごくうれしかったです。それで集が救われて、前に進む決意をした18話は神回でした。このシーンでギルティクラウンが自分が好きなアニメの1つとなりました。
そして、ラストは自分が犠牲となって、大勢の人間を救うという、祭が願った優しい王様に戻ったのがうれしかったです。いのりが集の代わりに犠牲になりましが、いのりは集の中で生きていて、その後も歌によって、いのりがそばにいる平和な日常を歩んでいるのがいいラストだったと思いました。
そして、なにより、死んだはずの祭の誕生日を集が祝っているシーンがすごくうれしかったです。いのりにより、集が{この世で死んでもその人はまだ自分の中で生きている}といった心情に変化したのかなぁと思います。
かなりの長文になってしまいましたが、これがこのアニメを見て自分が思ったことです。