退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
タイトルなし
【ブレンパワード】【∀ガンダム】を通して白くなった富野監督が、黒富野時代の【Zガンダム】をセルフリメイクした、富野好きならば興味をそそられずにはいられない作品。
TV本編を視聴した側からすると、よく纏めれたなぁと感心の出来です。尺に合わせて新規カットを用いて内容を縮小したところは見事。
その新規カットは綺麗だし、戦闘シーンは劇場クオリティ。ラストをアムロとシャアの再会シーンにしたのも個人的に良い演出だ。
ただし気になるのは、この新訳がどの層をターゲットにしているのか、ということだろう。
新規の視聴者に向けたものだとするなら舞台設定、シナリオの説明が圧倒的に不足しているし、Zファンに向けたものだとするなら、カミーユの言動やアーガマクルーとの会話に強烈な違和感を抱くと思う。ファンがこの作品の趣旨を理解するかどうか、そこが重要となってくる。僕は「まぁ新訳だしな」と割りきったので楽しめたけど、Zの張りつめた空気が好きという方は多分、いまひとつ楽しめないかと。
本作は【機動戦士Zガンダム】の総集編映画ではなく、新訳を題しているように、リメイク作品なのだ。そこを間違えてはならない。
特にカミーユは、本質こそ変わらないものの言動自体は序盤のMPとのくだりを除いて、シーブック並みに常識的な発言が多く、観てる分ではかなりまともな人物となっている。TV本編の頃がウソのようだ。
なるほどこのカミーユであれば、ウォンに修正されるシーンがカットされてるのも充分に頷ける。
物分かりの良い大人へと変化を遂げたアーガマクルーに囲まれたカミーユが、どういう結末に行き着くのか、期待出来る内容でした。