ワタ さんの感想・評価

3.5
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態：観終わった

だーまえに全権委任した鳥羽Pが悪い

死後の世界の学園を舞台にした青春ドラマ。
鍵ゲーのシナリオライター麻枝准による原作なしのオリジナル作品、全13話。

重いテーマを扱ってるけど全体的にノリは軽目な印象。
仲間内でワイワイやってる感じが良かった。
死ぬことはないし銃器も作り放題でミッションと称して色々やりたい放題。
人の生き死にまでネタにしちゃう不謹慎さが素晴らしかったｗ
シリアスシーンにおいても合間にギャグを挟んで極力暗くなり過ぎないようにしてる感じがした。

音楽的要素は文句なし。OPEDは曲、映像ともに秀逸。
劇中のバンド演奏も見応え充分。バンドの必要性はひとまず置いといて
カメラワークや照明の当て方、バンドメンバーの活き活きとした表情など魅せ方が上手い。

作画も背景は綺麗。ただキャラ作画は割りと崩れてた回が多かった。
同じPAのtrue tears,CANAAN,花咲くいろはに比べるとワンランク落ちる。

脚本は1クールで色々詰め込み過ぎて雑になった印象。構成にも難有り。
2クールだったら良かったって意見も多いですが、決められた尺の中でまとめ切れなかった以上、
2クールだろうが4クールだろうが同じ失敗をするのは目に見えてる。
あと回想シーンは唐突感が拭えないし、基本何でもかんでもセリフで説明し過ぎなところも微妙。
文字に還元されるゲームならともかく、アニメ(映像作品)としては不味いやり方かな、と。

主人公の音無クンは終盤暴走しまくりでしたねｗ
自分の価値観を他者に押し付け過ぎ。ラストシーンは醜いにも程がある・・・
ただ彼の「好きな人と一緒にいたい」って気持ちは分かります。
一番の問題は恋愛描写が少なかったことでしょう。描写不足から来る唐突感。
「結婚してやんよ」の回でもそうでしたね。
感動させるシーンの演出の盛り上げ方、煽り方は見事としか言いようがないんです。
その過程がどれもおざなり過ぎるのが本当に勿体ない。

酷評レビューとなりましたが、エンタメとしてはよく出来てると思います。
あとは感動させる場面でその過程をしっかり描けていれば名作になれたんじゃないかな。
だーまえに全権委任した鳥羽Pが悪いね、うん。優秀な補佐役がついてればなあー。
ところでゲーム化の話はどうなった？