ポール星人/小っさ さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
もろ昭和で古風な青春モノなので、若い方には合わないかもしれませんね
本放送時にたまたま数話観る機会がありまして。
その頃はアニメに接してませんでしたからスルーしてましたが、頭には残ってたので観てみました。
恋愛要素有りとは言え1960年代後半が舞台の上にジャズと絡めた作品ですから、多分あにこれ上でのランキングは低いんだろうなと思ってたら200位台なんですね、コレ。
私みたいなオッサンですら生まれてなかった頃の時代を描いた作品ですから毛嫌いされるもんかと思ってましたが、いい作品なら若い人だって正当に評価してくれるもんなんだなと。
劇的シチュエーションな訳でも無く、人か死ぬ訳でも無く深いメッセージ性が有る訳でも無し。当然、絵柄的にも萌え無し。
内容だって昔こんなドラマ見た事有るよな~みたいな、特にヒネッた話では無いんですけどね。
見せ方の巧さと作画リソースの集中投入とも思える演奏シーンの凄さで、グッと作品に引き込まれます。
特に7話の学園祭、最終話の教会のシーンは鳥肌立つくらいイイですね。
私ジャズ聞きません、というか音楽自体があんまり縁が無いですが姿勢を正して見ちゃいました。んで自分でも何故かわかりませんが、目頭がアツくなるんすよ、この二つのシーン。本音言うと私的にはユーフォよりこちらの方がアニメの作中の演奏シーンとしては惚れましたです。
まぁオッサンだからJAZZYなモノの方が肌に合うだけなんでしょうけどねw
別にユーフォをディスってる訳じゃありませんので。
携帯が無い時代というのも舞台装置として効いてるというか。
メールで気持ちを伝えるなんて時代じゃないですし、心のすれ違いや捩れを戻すもどかしさが有ってこその物語かなと。
{netabare}
んで、ラストの離島の教会での8年ぶりの再会シーンね。東京での実母との再会の際にたまたま酒酌み交わした大学生2人に言われた"色恋と違って親友は一生もの"ってセリフに繋がって、あぁこのアニメ古臭いけど男の友情っていいよね~って感じで終わるかなと思ってる時に律子さんが現れる。
指には一つの指輪も無いんすよね。
このビターだけど幸せな感じ、スゲェ良かったです。
{/netabare}
音楽+恋愛ですので、私の守備範囲から若干外れる作品ではありましたが気持ち良く観終えられました。今時の複雑な恋愛物とは異質とは思いますが、いい作品だと思います。