雷撃隊 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
宇宙戦艦ヤマトStrikerS(笑)
タイトルはⅢだがヤマトにとっては5回目の発進。これ、魔法少女リリカルなのはストライカーズみたいなお話といえばわかりやすいかな。ヤマトに新人乗組員が大量にやってきて指導的立場になった古代たちがスパルタ方式でシゴキまくるお話だ。スバルとティアにあたる準主役も登場する。恐らくなのはがヤマトⅢのリスペクトなんだろうけど。正式に艦長になった古代、「ケッ、あのOBヤロウ、でかい口叩きやがって」と憎まれて、成長したね。古代艦長は沖田や土方のようなカリスマ性は無いが島や真田さんと協議しながら艦を運用してゆく。先達とは違ったタイプのリーダーだ。
今回は地球が侵略に晒されるのではなくガルマン・ガミラスとボラー連邦なる国家の戦争に巻き込まれるというストーリー。ヤマトがボラー連邦の戦艦を人道上から救助したことでガルマン・ガミラスに敵と見なされてしまう。ガルマン・ガミラスはデスラーの国家だが部下の提督が誤解からヤマトを攻撃し交戦状態に。よせばいいのに最強戦艦ヤマトに手を出そうものだからフルボッコにされる。またボラー連邦もヤマトにイチャモンつけようものだからこれまたフルボッコ。三つ巴と言いつつヤマトが2国の艦隊を1隻で血祭りに揚げる。TUEEEEE状態でスカッとする。
ヤマトは前半に2代目ガミラス艦隊と交戦し後半はデスラーが味方となりボラー連邦と交戦する。TVシリーズだけあって艦隊戦がたっぷり堪能できる。デザインに出渕裕氏が参加しているので2199に雰囲気が近い。2代目ガミラス艦隊との戦闘シーンは三段空母や改ドメラーズ級や雷撃機が登場。シリーズ内リメイクに近い。新型空母艦隊とのバトルは作画のレベルも高く一見の価値ありだ。そして2199で大活躍したフラーケン艦長率いる次元潜航艇も登場。本来フラーケンはこの作品の登場人物だ。往年の名作「眼下の敵」よろしく「水上艦VS潜水艦」のバトルを展開する。2199が好きな人、見比べてはどうだろうか。
今回も音楽の使い方が秀逸だ。ガミラス艦隊が再び登場ということもありパート1のBGMが再使用されていて少し懐かしい気分になる。作画がかなり綺麗になっているのでやはり2199にイメージが近い。ボラー連邦のBGMはトロイカやカチューシャを思わせるロシア民謡風だ。ちなみに艦のデザインは戦艦というより冷戦時代の原子力潜水艦なのでモデルはソ連だ。
後半はデスラーがおいしい所を持ってゆく。ヤマトがピンチになろうものなら「間に合ったか、古代、再開は勝利の後で」とくる。新型デスラー艦、アニメではカッコイイけどプラモデルはダサかったのを憶えている。
パート1ほどの感動は無いが続編としては良い出来だ。もともと4クールの企画だったらしいが4クールやっていたらゼニー合衆国なるフザケタ敵が登場する予定だったとか。やらなくて正解だろう。シリーズでは一番影が薄いけれど映画「永遠に」よりも面白い。しかし80年代に差し掛かっても精神論は相変わらず70年代のままなので当時としても限界だったのは理解できる。次回はいよいよファイナルだが時既に遅しだったのか・・・