退会済のユーザー さんの感想・評価
2.6
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
タイトルなし
これは酷い映画だった……。複数の視点から徐々に敵の全貌が明らかになっていくまでは面白かったが、メフィスモンの目的とその手段が判明してからは盛り下がる一方で、おまけに演出もテレビ本編より低いように思えてならない。
序盤から中盤にかけては、わらわらと現れる名称不明のデジモン含むデジモン軍団との連戦が面白い。(オメガモン登場にテンション上がった)
しかし、敵役のメフィスモンがめっちゃ小物。その小物臭のせいで物語にまったく引き込まれず、悪い意味での子ども騙しに陥っている。
メフィスモンはオメガモン曰く、野放しにしておけない凶悪なデジモンらしいのだが、このメフィスモン、実力ではオメガモンに劣るらしく、タカトらを前に威勢よく自分の目的を語っていたところにオメガモンが現れるや「オ、オメガモン……!?」と日和り、目的のワリにはやってることがただのペット型のプログラムにウイルスを仕込んでばら撒くというネットジャックに留まっている。
今回のメフィスモンの小物臭さはおそらく、【人語を話している】からなんだと思う。
過去のデジモン映画はいずれも敵デジモンは人語を話さない。なので視聴者は、敵の目的を目で追っていかなくてはならない。そうして、敵の行動の意外性や展開に驚き、楽しむことができていたんだ。
ディアボロモンなんか凄かった。30分の中であのデジモンが行ったことといったらとんでもない。人語を話さないことが、存在の不気味さに拍車もかけていたし。
んで、メフィスモンだけど肝心の戦闘力にしても、異空間を作って大袈裟なセリフを吐きつつも、炎上した自分の作った船に押しつぶされて絶叫し、真の姿となって復活するも完全体三体の合体技で呆気なく消滅するというザコっぷり。正味な話、正体が明らかになるまでの方が強いイメージがありました。
50分かけてこれは無い……。
物語も中々にご都合主義。ウイルスに対抗するワクチンプログラムの発動キーが、ミナミの飼っていたペットの名前を言うこととかちょっと強引だった気が……。そんな粋な計らいしてる場合だったのだろうか。
戦闘も今回は全然楽しめなかった。序盤こそ映画クオリティで展開していってくれはしたけど、終盤の完全体への進化シーンはメガログラウモンだけがいつも通り流され、あとの二体は省略。絵的にどう考えてもおまけ扱い。しかも進化するや速攻で合体技である【トリニティ・バースト】なるもので勝利を収めてしまった。カタルシスもクソもない。映画限定の進化もなかったしね……。こうなってはメフィスモン、ただの的も同然ですよ。