退会済のユーザー さんの感想・評価

4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

遊びシリーズの遊び作

物語シリーズ。続編が大分ある中、結構この偽物語が好きなんです。(原作既読)

どんな物語にも正と悪とか、好きとか嫌いとか、面白いとかryみたいな反対があって成り立っているものが大半なんだと思う。この偽は偽なりのテーマみたいのが一応存在はするんだけど、あくまでも一応みたいな方便なノリで描かれているところが、自分の中では好きです。

話は飛んで、このシリーズの装飾的な、言葉遊びとか、シャフト演出とか、そこらを除けば、単なるハーレムアニメ、ギャルゲアニメとかの作りとさして変わらない気がする。特に化物語において彼女達の悩み=怪異というものを解決してエンドを迎える点とか。化が本編だとすれば、続編はアフターストーリーと割り切っちゃうのは大袈裟ですが、後日譚なのは確かで、この偽はアフターであり、サービスであり、偽なのかもしれない。

と言っても自分が偽が好きなのは、テーマがハッキリしている事など上記した理由を含め、一番印象に残っているという、ただそれだけ。ただそれだけだけど、観てから何年も経ってレビューを書こうと思える作品ってそんなに自分の中では無い。だからと言って大した理由はない。本作は正と悪などといった、しゃら臭えテーマを中心に据えながら、それを西尾さんらしい落とし前をつけた点だけが印象的なだけ。

阿良々木姉妹にもエセ青臭い正義があって　貝木にも、うさん臭い正義が存在する。

正義で片を付けてきた姉妹にとって、最高に燃えるはずの悪が、悪なりの正義もあるっちゅー何の変哲もない信念が何気強いって事。自分らの正義なんて思いの外たかが知れてるって事。そんなハッキリしたテーマを、そんなにハッキリしないトコロで落とす。どちらもが、本物であり、偽であり、本物な…そんなシニカルさが偽であり本物なのだろうか。そもそもこのシリーズって、意味もない雑談が面白くて、核心よりも、その他が占める割合の方が多い。そんな中で偽は雑談が核心のような、そんな所が多分、シリーズ的に良い塩梅だった気がするし、好きな理由。