退会済のユーザー さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
タイトルなし
一作目、二作目と少し作風が異なった三作目。
前二作は、凶悪な犯罪者が巻き起こす犯行にコナンが持ち前の頭脳で対処していくサスペンス色の強さが目立っていた。
が、今回は、序盤の怪盗キッドとの駆け引きに始まり、メモリアルエッグに隠された秘密といった、ストーリー上の謎が物語を惹き立てる。
【誰が狙われるのか】といったドキドキではなく、【何故狙われたのか】というところに主点を置いているのだ。
だから今回、蘭はヒロインとしての立ち回りではなく、コナンの正体を疑うというポジションに落ち着いた。
また、高木刑事のように、ミスリードを誘う描写なんかも、本作では仕込まれている。
そして、引っ張ってきたメモリアルエッグに隠されていた秘密の、なんて素敵なことだろう。(同時にここで、そもそもの発端となった【怪盗キッドがメモリアルエッグを盗もうとした理由】も開示されることで、怪盗キッドに対する印象も三割増しになるという、まさにマジックのような手法)
ただ、少し不満を言わせてもらうならば、せっかく劇場版初登場となった服部平次、灰原哀といった、準レギュラーキャラがあまりパッとしなかったかなー。
とくに本作では、同じく初登場の怪盗キッドの方は充分に物語に絡んできたのだし、平次も加えた三人を前に出してきてもよかったのではないかなー、と。メインになってくるのがコナンとキッドだけなのなら、TVスペシャルで済むレベルになってしまう。
ストーリー的には満足といって差し支えないけど、もう少しキャラが前に出てきてもよかったかな。