退会済のユーザー さんの感想・評価
2.6
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
タイトルなし
前作以上に何をどうしたいのかが分からない、非常に難解な作品だったよ……。
MSの戦闘がないので、じゃあこの作品の中身は何かというと、シローとアイナの安否についてなワケなのだが、ただ明かすだけではつまらない。だからミケルとキキを主役に据えたお話にしたのだろうか?
個人的には、違うような気がする。
このラストリゾートは、ミケル達がシローに別れを告げる物語だったんじゃないかなぁ、と思う。
ミケルは冒頭から情けなさ全開で、前作を経ての進歩というものを感じさせない。
それは、彼がいまだに【08小隊所属のシローの部下】から抜け出せていないから。そんな彼が、孤児の集団と出会い、シローの軌跡を知る。
シローは名を捨てた。
それは、【変わる】という意思表示に他ならない。シローはもう、08小隊の隊長としてではなく、新たな道を歩み始めているのだ。
その事実は、ミケルを突き放すと同時に、彼が変わるキッカケになり得たはず。
だから本当ならば、孤児らの名前が08小隊の隊員の名前だと知った時点で、ミケルはシローの捜索を止めるべきだった。
それが実際は、シローと再会しちゃったもんだから、孤児らのエピソードの必要性だのミケルの変わっていない情けなさだのが、意味の無いものとなってしまった。ここが非常に残念です……。
もっとも、ここは名前を捨てたシローにたどり着く=08という作品の物語の終わりともとれるのだけど、どちらにしろ、それだとミケルの精神的成長の無さが欠点だし……。
純粋に、シローの安否をお話の主軸にするなら、ミケルをシローに似た熱さを青年に成長させるべきだったんじゃないか。なまじメッセージ性を臭わせたばかりに、メッセージ性としても、シロー登場時にしても、これといって感情を動かされることがなかった。
本当にこの作品のエンディングを描こうと考えれば、物語としては、シローとアイナは出さなかった方が賢明だったんじゃないかなぁ……。