退会済のユーザー さんの感想・評価
3.6
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:途中で断念した
タイトルなし
決して悪くはないのだけど、僕の中で視聴意欲が継続しなかった。
ストーリーの続きがまったく気にならないというのは、僕にとっては致命的だったんだと思う。
キャラクターは悪くない。むしろかなり良い。
主人公のまどかは僕の好みの造形で、守りたい人達と世界が具体的に描かれているのも好感がもてるし、健全な明るさが非常に可愛らしく、声優の初々しい演技と相まって早速好きになってしまったよ。
ランは、まどかに対する忠犬っぷりが微笑ましく(口癖が「わん」なだけはある)、そしてドジっ子属性含め色々とポンコツ気味なのが可愛らしい。真剣な表情で「お兄ちゃん」と呟いたりね、なんつーかもう、可愛いなぁ……。
腹に一物ならぬ腹にメモリアを抱えるムギナミのしたたかさあってこそのランの魅力と言えなくもなく、そういう意味ではまどか、ラン、ムギナミの関係性は実によく考えられているよね。
……そう思えるからこそ、なんだかスケールだけはやたらデカいSFモドキに飛んでいってしまった本作に対するガッカリ感が凄まじい。
僕が感じた本作の良さというのは、シリアスになりきれないところにあった。
敵が攻めてこようと、ピンチに陥ろうと、キャラクターはその個性を死なせない。日常時とほとんど変わることがないのだ。
これは、他作品ではあまり見られないことではないか。シリアスな状況で不自然なほど通常営業なキャラクター間の会話は、かえって自然で、その奇妙な空間こそが、本作の魅力なんだと僕は思う。(大事な戦闘の直前に、エナジードリンクの飲み過ぎで顔を青くさせるなんて、普通ありえるか?)
そのキャラクターの面白味を半減させてまで、ストーリーを中心にもってくる必要はなかったように思う。
だって、ストーリーの土台である世界観や世界情勢の設定は、あまりにも不透明なので、全然ストーリーが頭に入ってこないんだもの。
そんなことよりも、まどかとランとムギナミ。立場も勢力も異なる三人が、同じ部活で同じ体験をし、同じ時間を過ごす。その交流を爽やかに、面白おかしく描く。それだけで良かったように思えてならない。6話のようなヴィラジュリオとの対決は、1クールの最後、作品としての締めにもってくる程度で充分だった。
惜しいなぁ……そう思わずにはいられない。