退会済のユーザー さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:途中で断念した
タイトルなし
ベッタベタなやり取りのはずなのに、何故か古臭さを感じない謎に新鮮なアニメ。
なんというか、簡単に表すなら、恥ずかしくないラブコメ。
なにより、下地となる舞台設定が面白い。この舞台によって、古典的ラブコメなやり取りが、新鮮に映る。
ラブコメ的やり取りの中で、キャラクターの反応や考え方が、特徴的なのだ。
序盤から積極的にアプローチしてくるヴィータとか、普通のラブコメだったら「はいはいご都合主義ご都合主義」と一蹴されるところだろうが、本作では自分の知らないモノに対して積極的に関わっていこうとする魅力的な女の子として見えてくるから不思議だ。
主人公もまた、王道的ながら応援したくなる人物で、好ましく思う。
他人からの賞賛で自分の価値を見出そうとするのではなく、自分の価値を自分自身で確信したいが為に、奮闘する。
そんな姿を見て、周囲の人間は彼を一人の人間として認めていく。
惜しむらくは、男と女が惑星レベルで敵対関係にある、という舞台が、お話に絡んでくることがほとんどなかったこと。
キャラクターのドラマに舞台設定は貢献していたものの、ストーリーにまで影響を及ぼしてこなかったのは、完全に予想外だ。まぁ1クールだったら仕方ないのかなぁ……。
確かにこの作品のノリで男女間のド派手な戦闘で男も女も殺し合うってのは好ましくないかもしれないけど、うーん、肩透かし感は否めないワケで。
また、ロボットの合体が、キャラクターの関係の変化にさほど影響を及ぼしてるように思えないのも、ちょっと勿体ないと思う。
合体できるヒロインを三人に絞っているのだし、もうちょっと合体回とキャラ同士のドラマを絡ませて欲しかったかなー。
ヴィータにしてもメイアにしても、肝心の掘り下げエピソードが初合体時以外の回って、どうなのよ。
特に、本作の主人公は自分の価値を確かめたくて戦っている。しかし実際は、異性との合体なくして生き残れないという厳しい現実がある。その事実を主人公が認めていく過程は、きっちりと描いていけば面白いモノになっていただろうに……。
SF要素がオマケ程度についてきたラブコメ、と脳内解釈すれば、とても良い作品。
期待していたものとは違った面白さがあったものの、期待していたほどの面白さではなかったという、惜しい作品。