ato00 さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
温かいですね。
夏目の着実な成長とともに、1→3期と徐々に明るくなりますね。
塔子さん 滋さん、学校の友人、それに妖怪たち。
夏目との心温まる関係についついホロッと。
と同時に楽しい気分になります。
しかしその一方、邪悪な妖怪や人間も登場します。
友人たちの協力、ニャンコ先生や妖怪の助力により、すんでの所で切り抜けます。
夏目は非力ながら、自分のなすべきことを自覚するようになりつつあるのかな。
私は、妖怪=自然ととらえています。
すぐ、「食ってやる」と言っているのがその証拠。
これは、人間に容赦のない自然の姿を思わせます。
逆に、人間も快適な暮らしを求めるため、自然を変えます。
人間の進出により、妖怪の生存が脅かされていることと符号します。
しかし、人間と妖怪(自然)は共存できないのでしょうか。
その答えは否です。
妖怪が見えることにより、人間から疎外された夏目。
人間であることにより、妖怪から狙われた夏目。
そんな夏目も人間や妖怪の思いやりに触れることで変わります。
自己の変化が周囲の変化を促す。
そしてまた、周りの変化が己を変えて行く。
まさに正の連鎖。
私には、夏目のこれまで歩んできた道のりが、人間と自然との関係を暗示しているように思えます。
最終話は、オールキャスト。
神社の宴会はたいそう賑やかですね。
ところで、ここのモデルは、JR大畑駅近くの神社のようです。
私、2年前の秋に訪問しました。
駅前の細い坂道を登ると神社があります。
整備の行き届いた寂しい神社でした。
神社の裏手から望まれる人吉盆地南部が美しいです。
大畑駅には、地元のおじさんとおばさんがたむろっていました。
「ニャンコ先生に会いに来たの」と。
この地では夏目友人帳が愛されていると実感した瞬間でした。