蒼い✨️ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
もう一人の戦士が辿った足跡。
翠星のガルガンティアのTV版を補完する最終エピソード。
第1話の人類銀河同盟とヒディアーズの戦いの直後から始まる、
レド君の上官にあたるクーゲル中佐の、本編ではほぼ描かれなかった顛末。
そして、人類銀河同盟のコピーといえるクーゲル船団が、
どのようにして誕生したかが描かれています。
クーゲル船団の母体となる海賊船団は、
亡くなった先代の後継者のことで揉めていたりと、
ガルガンティア船団と比べてダークな感じ。
クーゲル中佐は神の御使いとして、
船団の新しい長であるリナリアという娘に受け入れられます。
船団を纏めるために偶像を演じることになったり、
クーゲル中佐の心の支えになってくれるはずだったリナリアが病に斃れたりと、
レドくんと比べて環境がとことん悪かった感じです。
エイミー、サーヤにメルティ、ベローズにリジット、ピニオン、ベベルにオルダム先生
洋上生活の流儀を教えて感化してくた、ガルガンティア船団の陽気な人たち!
レド君は本当に周りの人に恵まれていて、
もし、レドくんとチェインバーが、クーゲル中佐と立場が逆だったら、
クーゲル中佐とストライカーが、レドが支配する船団とチェインバーを倒す話になる可能性もあったのかな?
と思いました。
結果、悪人でもないクーゲル中佐が悲劇で歪んでしまい、
自らを“神”として、人類銀河同盟のような抑圧的な支配体制を構築してしまいます。
クーゲル中佐の乗機であるマシンキャリバー・ストライカーも、
余計なことをして暴走を後押ししたのですが、
機械であるストライカーも悪意とか野心が発露ではなく、
ただ、人類銀河同盟の憲章に忠実であっただけなんですよね。
クーゲル中佐も、基本的には忠良で生真面目な人間であり、
ガルガンティアのお話の全ての元凶は、人類銀河同盟の憲章。
本当にろくでもないですね。
ちょっとした運の悪さやら、周りの人でここまで堕ちるという、
もしかしたらレドくんも同じ道を辿っていたかもしれない、
そんなお話です。
バッドエンドが好き、緊張感のあるお話が好きという人にオススメの一本でした。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。