Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「ジョースター vs ディオ」 長かった旅の集大成がここに・・・
この作品は、全4クール作品として制作された「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」の後半2クールに相当します。物語に繋がりがあるので、前半2クールを未視聴の方は、そちらからの視聴をお薦めします。
空条承太郎、ジョセフ・ジョースター、花京院典明、ジャン・ピエール・ポルナレフ、モハメド・アヴドゥル、そしてイギーの5人と1匹は、ディオの呪いのかけられた承太郎の母を救うため、日本を立ちエジプトに向けて旅をしてきました・・・
様々な能力を駆使して承太郎の前に立ち塞がる多くのスタンド使い・・・
何度も危機に見舞われた承太郎一行でしたが、何とかエジプトまで辿り着く事ができました。
しかし、エジプトに入り敵の攻撃の手は激しさを増し・・・終焉に向けて物語が動いていきます。
この作品に登場するのは、体格の良い屈強な男性ばかりで華はあまりありません。
それでもつい次が気になって見てしまうのは、駆け引きも攻防も生命の危うさも全てがギリギリの崖っぷち・・・
そこを、知恵と勇気を振り絞って仲間と挑み続けるスリル感と、有事の際には何だかんだ言いながら自分より仲間の安全を優先する「漢」の気概が堪らないのだと思います。
あとは承太郎とスタープラチナの無双っぷり・・・というところがこの作品の見どころだと思います^^
特にエジプトに入ってからの敵のスタンド使いは強敵揃い・・・承太郎一行も満身創痍です。
でも満身創痍だからといって立ち止まることはできません・・・
立ち止まるという事は、承太郎の母の生命を見捨てる事になるから・・・
だから歯を食いしばってでも前に進もうとするのですが、本当に目が離せなくなるのはここからです。
承太郎は自分の母親だから・・・
ジョセフ・ジョースターは自分の娘だから・・・
この二人には自らの命に変えても前に進まなきゃうけない理由があります。
でも、花京院、アヴドゥル、ポルナレフは、ディオへの怒りやジョースターへの恩義・・・という言葉だけでは言い表せないほどの苦境に身を投じていますし、イギーに至っては承太郎の母親とは何の関係もありません。
お互いの存在が気持ちを繋いでいる、という表現が適切なのでしょうか・・・
お互いがお互いを必要としているから、心から信頼し・・・体を張れるのだと思いますが、物語の終盤・・・言葉では説明できないほどの事態が承太郎達に襲いかかります。
張り詰めた空気・・・忍び寄る影・・・・・・ボロボロの身体・・・そして地の利が無いという圧倒的不利な条件の中で、彼らは敵と対峙するのですが・・・
彼らの目に映っているのは、目の前の敵だけ・・・敵と戦った後の事なんて、これっぽっちも考えていないんです。
「そういう敵」と戦っている・・・という事なんですが、いつ、どの瞬間においても悲壮感や後悔のような気持ちが脳裏を横切ることはありません・・・
自分の限界を超えて・・・自分の全部を使って繋げようとする彼らを見ていると、胸が震えて仕方ありませんでした^^;
承太郎 vs ディオの戦いの行方は・・・本編を是非ご覧下さい。
最近の作品では珍しい4クール全48話を使って丁寧に描かれた作品です。
これだけの尺を使って貰えると、作品に対する不満は何もありません。
熱い戦いを堪能させて貰いました。