ポール星人/小っさ さんの感想・評価
4.3
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態：観終わった
本編の補完として良かったです
私は２期本編はあずにゃんの視点のお話だったと言う印象が強かったんですよね。観た方それぞれの印象は有ったと思いますが、極論すれば３年生４人の姿はあずにゃんの心情を際立たせるお膳立てに見てたんです。
画面に誰が長く映ってたかと言う話では無く、けいおんと言う物語は誰の物語かなと言う点で。
１期ではそうは思わなかった気がするんですが・・・これはあくまで私見ですので。
そういう意味で、卒業していく先輩への思いの物語として２期は好きですけども、当の卒業生且つ先輩としての４人の気持ちの部分があずにゃんの憧憬とのバランスが取れてない印象は有ったと言いますか。
で、映画はその部分が意図的になのかは判りませんけども補われてて、けいおんという物語ではなく、軽音部員の世界が完成したなと感じました。
私の勝手な想像ですが、観た方皆が愛しているのはけいおんという作品・物語ではなく、彼女たちの過ごした時間を共有した事だと思うんですよね。
ですので、私はこの映画の価値は欠けてたものを補完出来た事だと思いますし成功してるんじゃないかなと。
気持ち的には残されたあずにゃんと軽音部の存続が気になりはしますけど、正直コレだけのビッグネームになってしまった作品ですので、観てる側もかなりハードル上げてる訳で作り手側としてはちょっとリスキーで怖いですよねw
ラストのさわちゃん先生達軽音部先達の後輩へのプレゼントという伝統を意図せず彼女たちも踏襲していたと言うくだりは個人的に好きですね。
時代を問わず先輩から後輩へ受け継ぐ伝統なんて、この作品も意外と古風だなと。
この作品は恐らく何年経っても古くは見えないんでしょうね。
