スパイ隊長(休止中) さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
P.A.WORKSの中で異質な存在。。
「佳作」
※自分のレビューを見るときはプロフィールを参考にしてください。
ホラー&サスペンス作品(と言っていいかな?)。
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春に自身の病気療養のために母の実家に暮らすことになった榊原 恒一(主人公)は夜見山北中学校3年3組に転入することになった。
クラスの中で異様な雰囲気の見崎 鳴(ヒロイン)に気づく。時間が経つにつれ、恒一には彼女が見えていて、他のクラスメイトには見えていないのではないかと思う。
そんな中、クラスメイトの一人が悲惨な事故で死ぬ。
ここから、物語は急速に進行していく。
夜見山北中学校3年3組には26年前からこの「呪い」が続いている(といっても毎年あるわけではない)。
「呪い」には以下の決まりがある。
・災厄を受ける人間は3年3組に在籍する生徒と教師とそれらの二親等以内の血族。
・災厄を受ける場所は夜見山市内に限られる。但し死亡場所は必ず夜見山市内とは限らない。
・一度災厄が始まると、本来の死者である「もうひとり」が消えない(死なない)限り災厄は止まらない。
・「もうひとり」は3年3組に在籍する生徒と教師のいずれか。
・災厄はクラスに一人「いないもの」を置き、一年間それを守れば回避する事が出来る。
※「もうひとり」とは過去に死んだものが何故か3年3組に一人紛れ込んだもの。自分が死者という自覚はない。
※「いないもの」とは3組の生徒、先生が一丸となって完全にいないものとして振る舞われる人。
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P.A.WORKSさん推しだから、だけでなくOPに何かとてつもないものを感じて、見始めた。
あんまりホラーは好きじゃないけどP.A.WORKSの作品だし、頑張ってみようと思った。(アニメは無理して見るものではないですが・・・。)
わざとなのか分からないけど、キャラデザが全体的に白くて、何か怖い感じを醸し出していたように感じた。
この作品は結構人が死ぬし、あまり気分の良いものではなかった。
上記に書いた、「いないもの」は現実でいえば「いじめ」そのものではないか。自分だったらこんなことされたら辛い。
(ちょっと話が変わるが、)「いじめ」で一番つらいのは「無視」だと思っている。
人間(動物も?)は「自分が存在している」と自覚することで安心する。「無視」されるということは、存在の否定を意味する。
だから、その点に関してはこの作品は何か胸に突き刺さるように感じた。
ただ、この作品は(特に後半で)人間不信に陥る様子を良く描けていると思う。「もうひとり」を殺せばみんな(いや、自分)が助かるんだから、ソイツを見つけ出して仕留めようとする。
ただ、誰が「もうひとり」なのか容易には知ることができない。
自分も死ぬのではないか、という恐怖で焦りだす。
そして、怪しい奴を殺していく。
負の連鎖ですね。こわいこわい・・・。
しかし、最終回、「呪い」が終わってEDが流れ始め、最初はほっとしたんですが、何故か消失感が半端なかったです。
素直にハッピーエンドに感じなかったし、何か寂しくなりました(笑)
おすすめは、
anamnesis/Annabel(ED)。心にじ~んとくる曲。