keylove さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
自分の中では最高に近い作品、超感動作のクライマックス!
このレビューはまったく改変させてもらいます。
今までのレビューで伝えられるものなんかなかったと思ったので。
この作品はビジュアルアーツ/keyのゲームが原作です。
そしてそのアニメ化の二期。
本当に後世に残ると言ってもいいほどの感動作で、多くの人が涙を流した超名作です。
作画(キャラデザ)が気になる人がほとんどなのでそれは認めますが、それも物語に引き込まれていくうちに気にならなくなる人がほとんどですね。
そして、key作品の中でもこのクラナドの作画は特に特徴的なので、なにかしらの意図があってそうしているように思います。
これほどのアニメになると諸説あるんでしょうけど。
京都アニメーションと関わっていたころの作品なので、もっと違うようにできたはずなんですよね。
後のkey作品ではP.A.Worksなどが関わってきたりして、作画も大きく変わっているので、やはりこのクラナドまでの作画はこれで良かったのでしょう。
ちょっと逸れたかもですが、このクラナドはストーリー、キャラ、音楽の要素がかなり秀逸で、音楽だけでも感動できますし、キャラの名セリフなんかを聞いたり目にするだけでも感動できてしまう人もいると思います。
一期ではメインになるキャラたちの生い立ちや主人公との関係、恋心などを順を追って深く掘り下げて描かれているので、各キャラたちに対する愛情を抱くことができたでしょうし、主人公の立ち位置も明確になったかと思います。
この二期ではその後を描いているのですが、ものすごく人生というものをある意味で過酷に、そして希望的に写しているのが如実に現れています。
親子の関係、自分の成長とその先に待つ運命。
新しい出会い。
自分の過去と向き合うこと。
そのすべてが連動して、この物語の舞台である町が動いているんです。
このクラナドという物語はただの人間関係を描いたものではなく、本当はファンタジーでもあるんですよね。
これは解釈のしかたで大きく変わりますが、主人公とヒロインの関係というものは、一期の冒頭からすでに別世界で表現されています。
一人の少女と命を吹き込まれたガラクタ。
その二人と、この町に住む二人はどこかでリンクしているんですよね。
だから無駄な描写だとは思わないでください。
そしてなによりこの二期を感動的にしたのは
{netabare}
主人公の岡崎 朋也とメインヒロインの古河 渚(岡崎 渚)の間に生まれた、汐の存在ですね。
{netabare}
渚が亡くなったあと、この主人公が自分の父と同じように、娘の汐に対しても何もしてやれない。
もっと言えば、避けて離れて生活している。
その中で、渚の両親に育てられた汐と改めて向き合う主人公。
その下りは本当に号泣必至です。
汐があまりに健気すぎて、生きていくために必要な親を求めたい気持ちとそうしてはいけないと我慢する気持ちの交錯の描き方がすさまじいです。
そうして、亡き渚に対して主人公やその親や、汐が思うこと。
渚がどう思って人生を送っていたのか。
{/netabare}
そして、その汐と朋也とその父とその母の四代に渡る親子関係。
その朋也の祖母が出てくるヒマワリ畑のシーンは圧巻でしたし、これは一期のオープニングからすでに登場している大きな伏線の回収だったんですね。
最初から汐は出ているんです。
{/netabare}
などの要素ですね。
ネタばれ以外で書いておきますが、ひまわり畑です。
一期で紹介している以外の重要なキャラを書いておきます。
{netabare}
岡崎 汐(おかざき うしお)-こおろぎさとみさん
主人公とヒロインの間に生まれた女の子。
礼儀正しくて素直で人懐っこい子で、この作品のキーパーソンです。
結局この子がすべての物語の結末を担っていて、渚と朋也の思いをそのまま形にした、幻想世界も含めての真の主人公です。
cvのこおろぎさとみさんは、少年アシベ、クレヨンしんちゃん、ほか多数で活躍されていますが、やっぱりクレヨンしんちゃんのひまわりが代表的ですね。
古河 秋生(ふるかわ あきお)-置鮎龍太郎さん
渚の父親で古河パンの店主。
一期からもちろん登場していて、すべてにおいて重要な役回りであったんですが、この二期ではさらに父親として一期では見せなかったような感動的なシーンもあります。
cvの置鮎龍太郎さんは、このクラナドでは本当にたくさんの名セリフを排出されていました。
新機動戦記ガンダムW、リングにかけろ、氷菓など、長きに渡って活躍されています。
古河 早苗(ふるかわ さなえ)-井上喜久子さん
渚の母で古河パンの変わったパン担当。
母として渚を常に優しく見守っていて、汐が生まれてからはまた汐の母のように育て、物語の最初から最後まで、涙もろくそして強い母親として印象強く描かれていました。
終盤はこの人の涙でまた誘われて泣いてしまいました。
cvの井上喜久子さんは、らんま1/2、AIR、コードギアス 反逆のルルーシュ、など多数で活躍されています。
{/netabare}
特に重要な人だけ書きました。
そしてこのクラナドは音楽が特に素晴らしいです。
個人的にはCDを買いましたが、どれも捨てられない曲で、その音楽が背景にあるからこそ、またこの世界観が生まれているのだと思います。
ここでは歌が入っている曲だけを紹介しておきます。
オープニングテーマ「時を刻む唄」
作詞・作曲 - 麻枝准 / 編曲 - ANANT-GARDE EYES / 歌 - Lia
エンディングテーマ「TORCH」
作詞 - 魁 / 作曲 - 折戸伸治 / 編曲 - 福士健太郎 / 歌 - Lia
「Ana (full ver.)」
作詞 - 萩原ゆう / 作曲 - traditional / 編曲 - 戸越まごめ / 歌 - Lia
「木漏れ日」
作詞 - Key / 作曲 - 戸越まごめ / 編曲 - たくまる / 歌 - riya
「だんご大家族」
作詞・作曲 - 麻枝准 / 編曲 - たくまる / 歌 - 茶太 / コーラス - 真理絵、くない瓜、Rio、Morrigan、藤枝あかね、茶太、たくまる
「少女の幻想」
作詞 - Key / 作曲 - 戸越まごめ / 編曲 - たくまる / 歌 - riya
「小さなてのひら」
作詞・作曲 - 麻枝准 / 編曲 - 戸越まごめ / 歌 - riya
ぜひ聴いてみてください。
僕にとっては宝物のようなこの人生を描いた作品、ぜひたくさんの人に観てもらいたいです。
もちろん、アニメをたくさん観ている人からアニメを観始めてまだ日が浅い人まで万人におすすめします。