karinchaco さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ラブコメとしては充分面白いが、何の進展もなかった第2期
漫画原作のアニメ。昨年放送された『ニセコイ』の第2期にあたる作品になります。
第1期は全20話で1.5クール?という中途半端な話数だったのですが、今回はスパッと1クール12話で構成。中盤から学年が進級したことに合わせて、新キャラに小咲ちゃんの妹の小野寺春と鶫のライバルのポーラが新入生として新加入するなどパワーアップ。
そのかわりに、キャラが増えたということで一人ひとりのお当番回以外はメインヒロインの千棘でさえ出番が激減するというありさま。まあ、これは逆にいえばそれぞれのヒロインたちにきちんとスポットが当たるということであり、千棘に関してはメインヒロインらしくお当番回の数も多く割り当てられていました。
雰囲気的には2期になってもあまり変わらない印象なのですが、登場人物のキャラづけはかなり違って見えます。
まずは、主人公の楽。1期では優柔不断かつ、私のとらない選択肢をことごとく選ぶといったようにあまり共感できないキャラだったのに、2期になったら結構男らしい発言が増えたように思えます。特に、集との男の友情は見ていて胸熱でした。
そして、ヒロイン千棘は1期終盤で楽への恋心を認めたおかげもあって、ゴリラっぽい描写が一気に減りましたねw。素直な千棘は単純にかわいいです。お当番回も増えてメインヒロインとして十分に存在感を発揮しています。最終回でのリボンが飛んでいくエピソードは、その前にママとのクリスマス回を見ていることもあって千棘の想いと楽の想いが交差するよいエピソードでした。
でも、2期で好感度爆あげだったのは楽の悪友の舞子集ですねw。ちょっと切なくなってしまいました。
まあ、一番かわいいのはちょっと頭が悪くて、オウムに「楽様」って名づけている万里花なんですけどね。
ここまでは、良い面を見てきたんですがここからは不満点を少々。
ヒロインたちにスポットを当てて十分に掘り下げていたのはよかったのですが、そのために「鍵」の謎がおろそかになってしまっている点です。このまま、謎をうやむやにして日常系ラブコメにでもするのではないかと疑われるレベルw。まあ、この引き伸ばし批判は原作でもあるようなので致し方ないのかもしれません。ただ、2期を語る上では避けて通れないマイナスポイントだと思います。
もう一点、新キャラ小野寺春がちょっとウザいところですね。第1期での千棘もそうだったのですが、勘違いを認めず執拗に楽を敵視する春にはうんざりです。多少ならかわいげもあるのですが、ちょっとこれはひどくないですかね。あやねるのボイスと相まってかなりウザい印象です。(あやねるの演技力はすごいと思っているので褒め言葉ですよ)
1期の千棘同様、このポジションはアクセントのために必要なんでしょうけど私はなかなか受け入れられませんでしたね。
ラブコメとしてはクオリティの高い作品だと思います。ただ、原作も合わせてきちんと物語は終わらせてほしいです。