「プラスティック・メモリーズ(TVアニメ動画)」

総合得点
84.6
感想・評価
2368
棚に入れた
11131
ランキング
284
★★★★☆ 3.9 (2368)
物語
3.8
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.9

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ネタバレ

Baal さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

0と1の儚き記憶・・・

MAGES.所属のシナリオライターである林直孝による

オリジナルアニメ作品です。全13話


アンドロイドが実用化された近未来、大学受験に失敗した

水柿ツカサは親のコネでギフティアを製造・管理する大手

企業「SAI社」に就職する事になる。ツカサはその中でも

回収業務をするターミナルサービス課に配属されることに

なるのだった・・・


近未来でギフティアというアンドロイドがいる世界で

出会った人とギフティアのラブコメでしたが序盤の出来

からするとうーんという感じになってしまった印象でした。


人工的な感情を持ったアンドロイド・ギフティアがいる

世界を描くSF軸とツカサとアイラの人とアンドロイドの淡く

儚いラブコメの軸の二つが描かれているように感じましたが

どこからかアンドロイドが存在するこの世界を放置して

ツカサとアイラのどこにでもありそうなラブコメが展開され

ている部分が強くなっていったように思います。

{netabare}この二つが軸になるようにメインに置いていた序盤~中盤

辺りは評価したいと思います。カヅキさんやミチルの過去に

あった出来事などをアイラが関わっていた部分等を残して

ほとんど説明なしにしていたような所です。

また闇回収業者の件も物語を通してみればどこかへフェード

アウトしており、これの意味が分からないなどなど色々あり

ますが私は前述のことからこれもあるべきなのだと思います。

序盤から中盤この二つを軸にしていたのは良かったというのは

これがあった事というのも含めてだからです。

この後闇回収業者はどうなったのか、ここまで危険になる

可能性を持ったギフティアという存在に対して何かないのか等

あると思います。

闇回収業者の存在自体はこの軸とは無縁なので無視して、

問題なのはこのワンダラー化する可能性のあるアンドロイド

つまりはロボットとしての力を全開放するのをどうしていく

のかについてということですがこのことに関しての意味等は

話さずとも大体見当が付きます。それはSFで近未来であろう

ともどんなありえない世界であろうとも人間が関わっている

ということをベースに持ってきたからだと思います。

どんなに何かが前に進んでも今の今まで変わっていない事は

いくらでもある。そしてそれより合理的な何かが存在しよう

とも変わる時が来るのか否かは分かるものなど存在しはしない。

そのベースをもってして描くのにこの現象を持ってきたのだと

思う。特に人間にかなり近い存在となっているギフティアが

いる世界でこういうのを描いている。だから私はこのことを

含めてその二つの軸を持ってきた事を評価したい。

だがこれにはもう一つ裏の考え方も含まれている。それは

この事件を含めたこの後半からである。それはどういう事かと

言うとそこからまるである一本の軸がさも存在していなかった

かのように物語が展開していったことである。

(間にギフティアの再利用に関する話題が挟み込まれていたが

話の比重が大きくツカサとアイラに偏っており、ワンダラー化

と対比をなした表現としたいのがあまり伝わってこないように

思います。)

この二つの軸があることにより片方にほとんど関与しない事

についてはさほど物語で描かなくても問題がないはずである。

(物語の本筋と関係ない事をグダグダ展開していっても何が

したいのかはっきり見えてこないことになってしまう。だから

闇回収業者そのものについてははっきりとどうなったのかを

描く必要は無くなると思う。ツカサとアイラにそれをどうこう

するだけの力があるわけでもないし、回収業務をやるわけで

この世界のこの企業としての問題としてはかなり重要な項目

の一つにはなり得るが、それはアイラとツカサの物語に割って

入るほどのものであるかと考えるとそうでもないと私は思う)

そういった意味でこの二つの軸を持っていた事を評価していた

のに片方を切り捨ててはそもそもの作品としてのあり方が

変わってしまっているように思えてしまう。序盤に軸として

定めたものを変なタイミング(私が思う所では最悪のタイミング)

で捻じ曲げてしまうのはよくないことだと思います。{/netabare}

そういうわけで序盤辺りは良かったのだが後半になるにつれて

ラスト1点のピンポイントしか見えてこなかったのが残念でした。

(まあ、この辺りのは私がこういう後半のようなラブコメが好き

ではないというのが結構な割合を占めているのですが(笑))


曲はOPはどちらかというとこの作品の寂しい(一応?)の部分

に近い感じがしました。EDはアイラを歌っている感じ?な様に

思いました。


というわけで全体としてうーん今一歩かなと思ってしまった

作品でした。まあアイラが可愛かったからいいのかと思いそう

になりましたがよく考えると自分そんな事一度も思っていな

かったということに気づいたのであるという〆で終わりにしたい

と思います。

◆個人的点数評価 78.289点

投稿 : 2015/07/12
閲覧 : 311
サンキュー:

41

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