過たる さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この2人、どう見ても親子じゃないじゃん
熊のバケモノと、人間の子ども。
コンセプトアートには、同じポーズで刀を持った二人が並んで立っている。
題字は『バケモノの子』と書いてある。
察するに、子どもはバケモノなのだろうけど
どう見ても人間じゃないか、題字は何を伝えようとしているのか、
というのが視聴前の印象。
視聴して、師弟から親子の関係にシフトしていく様子が見ていて面白い作品だと思った。
あらすじ
両親は離婚し、父親とは疎遠に。
母親が交通事故死し、親族に引き取られるのを拒み、家出。
渋谷で茫然自失としていたところ
熊徹(熊のバケモノ)に弟子にならないかと誘われてバケモノ界に迷い込む。
九太は熊徹の弟子になるが、
バケモノ界の実力者と素人との差は歴然で
九太がチャンバラのように振るう刀を、
熊徹はタクトで風を操るように扱う。優雅さは微塵も無いが。
熊徹は自身の武術について、 {netabare}口頭で説明する能力が致命的に欠落しており
度々、弟子である九太と衝突していた。
だが、百秋坊(豚のバケモノ)が要領が良いと評するように
九太は独自に熊徹の足運びを研究し、次の足がどこに延びるのか予想できるようになり
熊徹を倒して見せた。
次第に熊徹と互角に戦える関係となり、師匠と弟子という関係を越え
ついには猪王山(いおうぜん)に「良い息子を持ったな」と言わせた。{/netabare}
17歳のある時、 {netabare}バケモノ界から渋谷に戻る道を偶然見つけた。
別の機会に実父の所在が判明し、どちらの家が九太の居場所であるか
悩んでいる光景を目にし{/netabare}、いかに熊徹との関係が九太にとって大事なものか
気づいた。
以下、残念な箇所
{netabare}・宗師(ウサギのバケモノ)が、なぜ熊徹を気にかけていたのか最後まで不明。
・一郎彦が変身?してクジラになったシーン。
急にテンポが悪くなった気がした。
抱えていた闇が肥大して狂った原因は、猪王山のような立派な角が生えない理由を悟って、自分が人間であることを呪った故の結果なので、猪に化けるのが道理だと思う。
しかも、乳児でバケモノ界に行っていて、あの場で文字が読めるのか疑わしい。{/netabare}