ワタ さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
やはりラノベという媒体が足を引っ張っている。
原作は10巻まで読了。
原作からカットされた部分が多く、ダイジェストっぽくなってるのは否定できないけど、
主人公のモノローグとか、アニメでそのまんまやったら冗長ってレベルじゃないですからね。
いやもう分かったからそんなにクドクド心境語らなくてもいいよって。
曖昧な言葉で濁して、結論を先延ばしにする。
玉縄たちに向けられた言葉だけど、これは奉仕部メンバー自身にも言えること。
そして作品自体の印象もそんな感じでした。結論は3期以降へ。
・俺は、本物が欲しい(ただし美少女に限る)
{netabare}1期は比企谷の卑屈過ぎる性格設定と、人間関係あるあるネタをコメディタッチで描いてるところが良かった。
2期のシリアス展開も悪くはないが、同時に俺TUEEE萌えハーレム要素も増強されていって、
両者が全く噛み合っておらず、とてつもない不協和音を奏でている。
生温い環境でどれだけ深刻ぶっても、抱える悩みの切実さが全く伝わってこないのですよ。
象徴的なのが、件の「本物が欲しい」の場面。
他人と完全に理解し合える関係を求めるのは分かるし、それを作品テーマに置くのもいいんだけど
ただ、それを自分に惚れてる美少女2人相手に言っちゃうのが、もういかにもラノベ的というか。
これがラノベでなく一般小説だったら、この台詞は葉山に向けられるものになったのではないだろうか。
性格も立ち位置も真逆の2人だからこそ。作品の趣旨的にもその方がしっくりくると思うんですがね。
個人的に、この作品は比企谷と葉山の対比が興味深くて、
海老名さん的な意味ではない「はちはや」ENDに期待してたんですが、
2期での葉山は、他のキャラ同様、比企谷の持ち上げ要員に成り下がってしまった感がある。
いつか雪ノ下や由比ヶ浜に真の理解者ができて、それが比企谷だったらいいという平塚先生の台詞がありましたが、
受身の姿勢のまま本物という字面のみを追い続けた結果、2人とも比企谷のもとから離れていく、とか。
まあそこまではやらないにしても、そうなってしまう可能性を微塵も感じられないのもどうかと思う。
というわけで、2期の内容に関しては、やはりラノベという媒体が足を引っ張っていると言わざるを得ないなと。
ただまあ、こう言っちゃなんだけど、この作品から典型的ラノベ設定を取っ払ったら売上に響くでしょうからね。
そこはもう割り切るしかないけど、話が進むにつれて作品に入り込めなくなってる俺ガイル。{/netabare}