ダレイオス さんの感想・評価

3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態：観終わった

主人公が雑魚の時は面白かったけど

世界観的には西洋風で魔法だの魔物が存在するのでファンタジーものをベースですね。
ただし直ぐに魔物と戦ったからレベルアップだの要素が出てくるので
これはゲームでの世界での話なのかと考えてしまうが
実はそうではなく実際に存在する世界と
要するにゲームの世界の概念をそのままにした世界の感じが強い。
そしてなんか作業している感じが強いですね。
レベルの概念だの自分の能力がステータス表として見れたり
リアルな生活感はみられずゲームの世界だなと感じます。

そして、このアニメの特徴的なのは主人公がヘタレで凄く弱い。
ダンジョンで魔物に会いやられそうになるが女性に助けられるなど
なんか情けない。
そしてその女性に憧れるなど、どこにでもいる青年といった感じと
最近では珍しいタイプかもしれません。
個人的には人間ぽくて成長も期待出来るのでキャラとしては好感は持てました。

さらに注目すべき所はヒロインのヘスティアですね。
個人的には狙いすぎなキャラなので、それ程愛着は沸きませんでしたが
制作スタッフの愛は感じられました。
まずぱっと見てロリぽい可愛い系なのはわかりますが、よく見ると
狙いすぎな露出度の高い服を着ていて、エロで売っているキャラなのは
まるわかりなのですね。
ただし演出的には女性の大事な部分をアップにする意図的にエロを狙ったシーンが少ないので
アザくないのが個人的には良かった。
あとヘスティアは性格的にエロい言動や自らの意思でセクシーさをアピールする仕草がないのがポイントかな
ただ単に普通に歩いて自然に大きな胸が揺れたり、寝そべった時に胸の崩れる感じが自然に映し出されるのが良く
要するに自然なエロを魅せることが出来たキャラだと思います。
キャラの作画レベルが高いのでエロを意図的にアピールしないとエロを演出出来ないアニメとは違い
このアニメの自然なエロさは評価出来ると思います。

ストーリー的には大きな目的もなく、雑魚な主人公が武器やアイテムを集め成長していく
ものだったと思います。
街中を歩いて武器屋で武器の値段を見てガッカリするあたりや
主人公が自分の装備を貧弱さを嘆いたりは
冒険初期な感じのこれから物語が始まる感じが良い。
そしてストーリー展開は序盤は丁寧だと感じました。
食い逃げをした主人公だけど、そのエピソードを放置せずに
あとでそのことについての続きをちゃんと入れたり丁寧さは好感が持てました。
ヘスティアは神様なのに情けない所がポイントか
現代で言うなら昔はニートと言うべき存在だったのでしょう（今は働いているみたいですが）
みんなに食べるだけの役立たずと言うことで追い出されて
主人公と一緒に暮らすことになった存在で
駄目主人公と駄目ヒロインと駄目な同士の組み合わせで、それぞれが相手のために努力して
お互いと思う結構いい話になっているのは良かったかな
個人的にはそういう友情ぽい話は好きです。
他にもヒロインが手に入れた武器で主人公が強敵に立ち向かう展開など地道に成長していく
過程を描いていたり、序盤の展開は丁寧でいいと思いました。

ただしストーリーが進んでくると、たいして掘り下げの無い女の子から
主人公が好意を持たれたり、一緒にデートしたり行動をしたり
ハーレム的な要素も増えてきたかなこの点はよくあるライトノベル原作アニメだと思います。
でもリリのように主人公の冒険をサポートするキャラだけど
最初は主人公に好意を抱いているのではなくて利用しているだけで裏切り者キャラだったり
キャラ立ちはしていて個性は感じました。
そんな女の子の闇の心を知らずにその女の子を純粋に受け入れる主人公はいかにも
ライトノベル主人公だなと感じます。
リリに関しては少し甘いかなとは思いましたが、リリにも事情があるので
視聴者にもある程度はリリの気持ちは伝わったと思いました。
リリの話に関してはよくまとめてましたね。
一番のヒロインだと思われたヘスティアが他のヒロインを掘り下げるがゆえ出てこなくなるのは
残念でしたがリリは魅力的に感じました。

８話で雑魚の主人公が成長して、かつて勝てなかった魔物に挑んで
勝利する展開はいくら、魔法を覚えて武器もある程度そろえたとはいえ
いつの間にか、そんなに強くなったんだと作品中の登場人物も思うくらいなので
１クールアニメがゆえの急成長は違和感はありました。
しかし戦闘の迫力はあり
強敵相手に小さめの刃物で肉弾戦を挑む姿はガムシャラで一生懸命さは伝わりました。
この魔物は中々倒れないのも特徴的で弱くないのも良かった。
そしてとどめを刺すシーンは壮絶でこれでは魔物も生きてられないなという
説得力もあり、主人公が身に付けた魔法だけで見事に倒す展開も説得力を感じました。
さらに主人公の声優さんの演技力もあって個人的にはこの戦いはかなり良かったです。

ただしドラマ性を感じ面白かったのは、そのかつて勝てなかった魔物に勝利したまでかな
後半はドラマ性が薄まりただ単にゲームをしているシーンを見せられている感じがしました。
そのため誰かがゲームをしているシーンを見ている気分ですね。
集団でダンジョンに入る要素が出てくるので集団での戦闘する上での
いざこざもあるのだけどゲームぽいやり取りに感じました。
ゲームが好きな人なら楽しめると思いましたが
個人的にはゲームはする派なので誰かがプレイしてるなぐらいにしか感じませんでした。
後半は仲間に加わるのもあっさりしてますし本当にゲームをしてるなと思います。
主人公の強さも作中で感じられる成長の描写を大幅に上回る強さに感じたので
視聴者との認識にズレがみられる等
序盤の雑魚なりに頑張る面白さは感じられませんでした。
要するに「俺強い系」に変貌してますね。
その系統が好きな人なら楽しめると思いました。

最後の方で、神様であるヘスティアが禁止事項であるダンジョンに入る行為を
したことに関して何も起きなかったことことは釈然としなかったです。
個人的には最初から禁止じゃないなら別にいいですけど
あくまでもアニメ内で禁止とされている行為に抵触した場合は
何かデメリットが起きなければ面白さはないし設定に意味が無いと思うので不満ですね。

あとバレなきゃいいて意味がわからなかった。

みんなにバレてますやん・・・温泉とかでみんなと一緒にくつろいでたよね・・・と

個人的にはこの件に関しては意味がわかりませんでした。
元々設定がハッキリしていない世界なのにさらにわけのわからない世界になりました。

終盤は序盤の丁寧さはどうなったのかと思えるほど急展開で１クールアニメらしい
終わり方でした。個人的には付いていくのがやっとでした。
気になるフラグや伏線も回収してないので中途半端な終わり方でもありました。

個人的に気になる点は、この世界の神様て何なのかはサッパリだったので
その点だけは知りたかった。
神様なのに普通の人のように仕事しているのはよくわからないです。

キャラについてもリリ以外はヘスティアも含めてたいして掘り下げられていないので
それ程は魅力的に感じるキャラは少なかったです。
主人公が憧れる「アイズ・ヴァレンシュタイン」も命の恩人て以外で
好意的にみれる掘り下げは感じられませんでした。
個人的には制作者側が狙いすぎているヘスティアよりもリリが良かったかな

作画については背景は世界観にキッチリあった感じが良かったです。
キャラの作画も女の子をかなり可愛く魅せることが出来るくらい作画レベルは高く
女の子の体の作画も丁寧さを感じたのでその点は良かった。
戦闘も派手さは無いもののしっかりと動きのある作画なので
地味ながら見入ることが出来る出来はありました。
ただそれでもやはり終盤はやや作画に乱れは感じたかな
全然ＯＫだけどそれだけ前半の作画レベルが高かったのでしょう。

声優さんの演技については
主人公のベル役の松岡さんはやや声が合ってない気はしましたが
８話でのやる時はやるという感じの演技が出来ていて
そういう場面はとても良かったです。
ヘスティア役の水瀬さんは声は合っていて基本的な演技力は感じられましたが
大事な場面と日常的での切り替えがあんまりないので
少し一本調子だったかなと思いました。

個人的には８話までは丁寧な作りが良くて
ドラマもあるので楽しめました。
ただ後半は主人公が「俺強い系」なるので
ドラマ性が薄まり人がゲームをしているシーンを見ているようになりました。
ゲームが好きな人なら楽しめると思いましたが個人的には９話以降は普通
ヘスティアが禁止されているダンジョンに入る行為が気に入らない人は
引っかかるかもしれません。
終盤は１クールアニメらしい急展開でしたので個人的には付いていくのが大変でしたが
ただ最近の人はテンポが良くて展開が早いのが好きな人が
多いみたいだから意外に後半の方が面白いと思う人も多いかもと考えたりもします。
個人的には丁寧な作りの方が好きなんですけどね。