「山田くんと7人の魔女(TVアニメ動画)」

総合得点
76.6
感想・評価
1257
棚に入れた
7408
ランキング
694
★★★★☆ 3.7 (1257)
物語
3.6
作画
3.7
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.8

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ネタバレ

OZ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 2.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

キスから始まるスクールラブコメ

原作の漫画は少し読んだ程度で
本作品と同じ作者である吉河 美希先生の
『ヤンキー君とメガネちゃん』が楽しめたので
期待して観てみる事にした2015春アニメ

■キスから始まるスクールラブコメ■
キスをすると相手と身体が入れ替わる
謎の能力を持つ主人公 山田 竜と
優等生のヒロイン 白石 うららの周りには
何故か魔女と呼ばれる特殊な能力を持った女生徒が集まり
謎に包まれた魔女に纏わる秘密を解き明かしていく
ドタバタスクールラブコメ作品
略称は「やまじょ」こと『山田くんと7人の魔女』

コメディ要素が大半を占めるけれど
中身は至って純情なラブストーリーであり
第1話からテンポが抜群に良く掴みはバッチリ。

もしも男が女と入れ替わったのなら
健全な男性諸君なら誰しもが
最初にするであろう事がある。

そう!男女の違いを確かめる事だ。

うららと入れ替わった直後
真っ先に身体を確認する作業を怠らない山田には
同じ男として賛辞を贈らずにはいられない。
実にうらやまs(ry

次から次へと新キャラクターが登場し
「次はどんな能力を持った魔女が出てくるのだろう?」と
可愛い魔女達も然る事ながらそれぞれの能力も見所の1つ。

本作者の吉河 美希先生は
『RAVE』や『FAIRY TAIL』の作者である
真島 ヒロ先生のアシスタントを務めていた事もあり
表情やリアクション等の特徴が受け継がれていて
特に目が飛び出したりする驚いた顔は師匠ゆずりである。

さて本作品の特徴と言えば
やはりキスシーンの多さが挙げられるだろう。

女性キャラクターのみならず
男性キャラクターにもお構いなくチュッチュッと
キスシーンのバーゲンセール。

序盤こそインパクトのあるキスシーンだが
話が進むにつれて頻繁に行われ
徐々に"挨拶程度の扱い"になってしまうのは
少々残念であるけれど
エロくなっていないのがせめてもの救いである。

何と言っても特筆すべきは
身体が入れ替わる現象によって
キャラクターの声を演じ分ける
声優陣の熱演だ。

次々に入れ替わると誰が誰だが分からなくなり
俺がアイツでアイツが俺で状態に陥るが
入れ替わったキャラクターを
違和感無く瞬時に演じきるのだから
流石はプロの声優さんだと唸らされたもの。

終盤は展開の速度がグッと上がり
駆け足気味なのは否めないが
ラストの締め方はこれぞラブコメ!と
最後の最後でしっかり落とす見事な着地と言え
メインヒロインのうららにドキッとした人も多いだろう。

男女の身体が入れ替わる設定は定番であるが
キャッチコピーの"キスから始まるスクールラブコメ"は
伊達ではなく気軽に楽しめる作品だ。

■惜しいと感じた点■
楽しめたものの全く気になった箇所が無かった訳ではないので
ここからは反対に惜しいと感じた箇所を2点挙げたい。

まず1つ目は音楽面。

OP ED曲そのものは良い楽曲なのだが
問題は流すタイミングにある。

キャラクターの喋っている場面で
挿入される事が数回あり
台詞と被ってしまうのである。

観ていて「え?ここで??」と
聞き取り辛くなってしまう為
効果的な使い方とは言えず
却って耳障りになってしまったのは残念だ。

せめてVo.無しのインストにしてもらいたかったものである。

2つ目は登場人物の多さから
各キャラクターの個性が薄まってしまった点だ。

男性キャラクターはともかく
魔女達は各々能力が異なるだけで
一つのエピソードにしか絡む事はなく
使い捨て感が拭えない。

喜多村 英梨さん演じる小田切 寧々は
比較的登場機会に恵まれていたのでまだ良い方だが
他のキャラクターとなると
愛着を持てるところまで
魅力が発揮出来ていたとは言い難い。

タイトル通り7人の魔女がいるので
尺の都合上どうしても省かなければならないのは分かるが
似たり寄ったりの扱いな為
キャラクターの人数に反比例して
個性が埋もれていってしまうのは
実に惜しいと感じたものである。

■あとがき■
第1話だけ観たら今期でトップクラスの掴みだったけれど
最初が良過ぎた為かピークはそこで終わってしまい
以降 緩やかに下降していきながら
終盤の展開に強引さはあったものの
古き良きラブコメティストを感じられる全12話でした。

男女入れ替わりの設定は古典的で
ラッキースケベな展開で広げていくのかな?
なんて軽い気持ちで観ていましたが
意外にも純粋なラブストーリーでラストの
山田「お前 キスしたかっただけなんじゃねーの?」
うらら「うん」
このオチも余韻が残って満たされたよ。

うららに一途な性格の山田。
彼の純情さあってこその物語だったね。

印象に残ったのは第4話のエンドカードかな。

アカギやカイジの作者として有名な
福本 伸行先生を起用したのは不意打ちでした。
もうカイジと美心にしか見えなったよ(笑)
ざわ・・ざわ・・

放送が終わった翌週から再放送を開始するそうなので
後枠が決まっていたのなら
2クールでじっくり描いてもらえれば
もう少し評価が上がっていたのにと感じてしまったね。

原作の漫画は続いている様なので
続きはそちらで楽しむ事にします。

満足度 ★★★★★☆☆☆☆☆ (5)

投稿 : 2015/07/06
閲覧 : 382
サンキュー:

47

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