いかろーす さんの感想・評価

5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

何故今までスルーしてしまっていたのか、あと倫理･論理･思想etc好きにオススメ！

最近アニメ観てないなぁ･･･と思い何気なく当時スルーしていたこの作品を観たのですが、予想以上にハマってしまいました。
ネタバレではありませんが、とりあえずこのレビューに目を通して下さった方に知っておいて欲しい事があります。


それはタイトルの「PSYCHO-PASS」が精神病質者を表すPsychopath(サイコパス)という意味ではないことです。



私も最初は驚きました。きっと理性･人間性と言うものが欠如している恐ろしい人間と関っていくのだろうと思っていました。しかしそうではなく本当の世界観としては、「シビュラという精神分析システムが人それぞれの適性を犯罪係数として判断し、その人の在り方を決めてくれる世界」というものでした。ただ、脚本に虚淵玄が関っているのでそう上手くいくはずもありません(笑。

物語もかなり面白かったです。狡噛執行官の過去と{netabare}常森監視官をリンクさせていく宜野座というキャラ、その父親だが潜在犯落ちしている征陸、ここの繋がり{/netabare}にとても感心しました。縢の{netabare}考え方が変化していく様や六合塚が執行官となった回想も{/netabare}大好きです。私はこの作品で嫌いなキャラというのはありませんでした。それぞれこの社会においても信念を持つ者が大半で退屈することはなかったです。

この作品には過去の多数の作家や思想など倫理的なものが出てきます。ベンサム／マルセル／ミシェル･ヴィヴィオルカ、罪と罰／ディストピア／二項対立／ヨハネの福音書etc...私はこの系統の学問が好きなのでさらにのめり込んでいきました。

私の一番の見所はヒロイン:常森朱ちゃんの成長でした。1話と最終話を見比べると差が歴然でもはや誰だお前状態。それでも私はこの物語を観て来たので感動する部分もありました。

ED曲がryo(supercell)ということもあってすごく懐かしかったです。正直びっくりしました。初音ミクのメルト以来だーなんて(笑。
タイトルは「名前のない怪物」。これは1期2期劇場版でそれぞれ意味が通じるようで1期は{netabare}槙島聖護、2期はシビュラシステム、劇場版は常森朱{/netabare}をそれぞれ差しているとか。曲がこのアニメとすごく関りのある歌で話を積めば積むほど意味が深くなっていく、そういう曲です。てっきりryo(suoercell)なんかとっくにオワコン化しているかと思っていましたが、全く終わっていませんでした。それどころか新たな才能開花してない･･･？ｗ
後半のED「All Alone With You」もすごく良い曲でした。誰のことを表した曲なのかな？ｗ

オススメのアニメです。観てない方はぜひ、価値観変わるかもですよ。
個人的神回:2話「成しうる者」