宮古島海 さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
一話から見て欲しい。・゜・(ノД`)・゜・。
大の大人が見ても、いや大人になって観るからこそより一層泣ける・゜・(ノД`)・゜・。
結末だけはセリフまで知ってたが、最初から見たことないなーと思ってなんとなく見始めたら…エンディング知っていてもこうも泣くものかと。
とにかくアニメーションスタッフの描画力がスゴイ。おじいさんがネロを見守る優しさに溢れた眼差し、ネロのどこか人生悟ってしまってるような、大人びた悲しみを含み、それでも愛されてきたことを示す澄んだまっすぐな瞳、時に罪なほど無邪気なアロアの笑顔。完全に人格を持ったキャラが作品に生きている。
そして終盤登場する、ネロの絵、鉛筆画のおじいさんとパトラッシュ。後に高名な画家がそこからネロの類稀なる才能を見出す絵という設定ですが、まさに、温度の伝わるような絵の中の2人、そしてネロの2人に対する愛情が写し取られたかのような絵の描写に、この絵を手がけたスタッフの力を感じました。
原作では木こりの絵だったというが、おじいさんとパトラッシュという設定にしたのもお見事。本当に賞取ってもおかしくない未知の才能を秘めた絵というリアリティがあった。
最近リメイクされた劇場版も見たんですが、CGを駆使した背景などは美しかったものの、細やかな人の表情、表現する力は、やはり段違いに本作品が優れているのでは。昔のアニメの表現力に敬服です。
一番最後になぜ木こりのおじさんの迎えを待たなかったのか、矛盾を感じたので、そこだけマイナス。
しかしそんな矛盾があってもなお、涙腺崩壊してしまいます。
フランダースの犬のリメイク作品は数あれど、やはり、本作品が原作を超えて悲しくそして心に残るアニメーションと言えます。
劇場版しか見たことのない人、本作も結末は知ってるけどちゃんと見たことはないという人には是非第一話からみることをおすすめしたいです。最初から見ることが大変重要です。10倍は泣きます。保証します。