cross さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
音楽をアクセントに仲間と過ごす何気ない日常の大切さを実感させる。非常に視聴しやすい作品【総合評価:73点】
2009年春に全12話で放送され、放送終了後に2話の番外編も放送された全14話の作品。
あにこれ内で知らない人はほぼ居ないでしょうし、世間一般にも知名度はかなり高いアニメですね。京アニの代表作と言っても過言ではない、軽音部所属の女子高生の物語です。
個人的な話ですが、自分が本格的にアニメを視聴するようになったきっかけとなった『とらドラ』の後番と言う事が視聴のきっかけでした。
主人公である『平沢唯』は、今まで特に打ち込めるものも無く、平凡な日々を過ごしていたが、高校生になった事を機に部活動を始めようと決意する。
特に打ち込めるものも無く平凡な日々を送っている、そんな人って意外と多いでしょうし、そんなありふれた人物像の主人公が『軽音部』で生涯の友になりうる仲間と出会い、打ち込めるものを見つける。
『けいおん』と言う題名ではありますが、音楽活動ばかりに視点を置いている訳ではなく、どちらかと言えば部活青春物の要素より、ほのぼのとして日常系アニメの側面が強いです。
その為、平坦な日常アニメとして見られがちですが、主人公の境遇と『軽音部』で過ごす毎日は、どこか多くの方に共感できて、尚且つ純粋に羨ましいと思える方は多いはず。
そして、癖も少なく、京アニの高いクオリティで作られた作画で誰でも抵抗なく入り込めると言うのが、このアニメのヒットに繋がったのではないでしょうか?
1クール作品で、入学から2年生の文化祭までを描いていますので、12話の中で平凡な高校生活のイベントが詰まっているので日常系のアニメの割りにテンポ良く飽きずに視聴を続けられました。
終止、明るい展開で軽音部4人の楽しい生活を追い続け、人間関係が複雑になる等の暗い要素はほぼ皆無、単純な楽しさや明るさで構成されている。
ストレスと言う要素がゼロと言うのも多くの人を取り込んだ要因だと思います。
『けいおん』と言う題名である以上、一番のオススメシーンはやはり演奏シーン。
軽音部の面々の日常を描く作品ながら、普段の練習シーン等はほとんど描かれていないので、『けいおん』と言う題名の割りに演奏シーンは想像より遥かに少ないです。
しかし、普段出し惜しみしているだけに、逆に文化祭などの演奏シーンをより盛り上げていると捉えられなくも無いです。
文化祭のシーンでは、主人公の第一話時点、つまり入学時の自分と今の自分との対比、成長を実感するシーンにもなっていて、『軽音部』で過ごしていた何気ない日常がかけがえのない日々と感じさせる演出は脱帽です。
音楽をアクセントに仲間と過ごす何気ない日常の大切さを実感させる、非常に視聴しやすい作品
まだ視聴したことの無い方は是非一度視聴してみてください。