かしろん さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
童貞オタク男子の理想郷
【こんなこといいな できたらいいな】
{netabare}あんな願望(ゆめ) こんな欲望(ゆめ)
いっぱいあるけど
高校の夏が充実してないよぅ
あこがれの先輩とバイト~
結局仕事ぉ
一緒に田舎に行って恋人のふり~
しかも泊まり~
そんなの無理無理っ!
ばぁちゃんに気に入られるから大丈夫~
黒髪ストレート微乳で明るく美人オタク受け万歳な先輩。
そんな学校のマドンナと数学オタクがいちゃこら過ごす夏の1ページ。
しかも、数学オタクにゲームオタクが世界を救います。
・・・夢だよ、夢。
童貞オタク男子の理想願望欲望。
淡い恋がしたい!認められたい!知的好奇心に駆り立てられたい!
全くもってご都合主義のオンパレード。
この作品で言われ続ける絆。
絆です、絆。家族、友人、全世界の人々の絆が大事です。絆が世界を救うのです。
主人公は、父が単身赴任で、母は仕事が忙しく、家では一人でいることが多いそうだ。
で、ヒロイン田舎に行く道中からどんどん人が増えていき、見ず知らずの沢山の親戚たちと食卓を囲むことに疲れ戸惑いながらも、それを良いものだと感じ、中盤からは◯◯兄ぃという呼び方までしだす。
これで
「孤独な主人公も、人の暖かさに触れて絆を・・・」
みたいな物語なら分かる。
だが、主人公、友達がいるんだよね、最初っから、普通に。
友達との絆があるんじゃん、主人公。
だから、絆を気付く物語にもなってない。
OZという一元管理の怖さ。
上映が今なら
「あぁ、マイナンバー批判ね」
とか思えないでもない。
09年。何があったかなぁ~。
で、
だぁ、なんだよ、これっ!
と、言いたくならないでもないが、
困ったことに2時間見れちゃうんだな。これが。
ダレる部分が殆ど無い。
テンポ良く話も進んでいくし、絆の話も説教臭さはあまり無い。
仮想空間OZと現実世界の色使いの対比も綺麗。
劇場アニメだけあって良く動いてる。
ラストは、なんでこいつがこいこいやってんの?とか思わないでもないが、
「そりゃヒロインがやるに決まってるでしょう。
だって、童貞オタク男子の理想願望欲望が詰まった、夢の世界なんだもん」
こいこいの駆け引きがあんまり描かれないのも、
「恋の駆け引きなんか知らないよ。
だって、童貞オタク男子の理想願望欲望が詰まった、夢の世界なんだもん」{/netabare}