なにもない さんの感想・評価
2.5
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
表面だけの薄っぺらな恋愛や感動 まさにプラスチック
視聴前の人に警告しておきます。これは各ギフティアと所有者の別れを描いたオムニバス作品ではありません。1話でそう思って以後も見続けると後悔します。
この物語はアイラとツカサの数ヶ月の交流で紡がれたラブストーリーのはずなのですが、設定や人物描写があまりにも酷い
・恋愛
ハッキリ言って肝心の恋愛は携帯小説並、下手したらそれ以下の退屈さ
終盤何か起きることを期待してると拍子抜けをくらうことは確実
・2人の恋愛を応援する第一ターミナル
他の課が強引な回収をする中、アイラが始めたケア活動に徹するアットホームで人情家な部署
・・・といえば聞こえはいいですが、実態はいい加減
カヅキによって固定されたケア方針によって5倍の予算
イレギュラーがあったとはいえ暴走事件を2回も引き起こしている
会議ではその予算について本社から改善を命令されている
それらの問題がある割に彼らに危機感は殆どなし、あるのは課長が部長相手にペコペコ頭を下げてる描写だけ
さらに終盤では仕事を前倒して早々と終えてアイラのために宴会を始めます。
他の所有者やギフティアは何なんだ
劇中ではひたすら「ここは良い部署~」と肯定気味な描写ばかりで
製作側は第一ターミナルを理想の職場のように見せようとしてるのでしょうが、
逆に違和感ばかり感じました。
・ギフティア回収
ジックリ描写したのは1話と4、5、6話だけ
他はモブ程度の扱いであっさり終わります。
終盤に一応3話かけたマフィアのボディガードの回収がありますが
特に何もドラマはなく終了します(マフィアである意味とは)
・ワンダラー
一定期間が過ぎたらギフティアがリミッターが外れた暴走状態になる
「ワンダラー」という設定、これがこの作品一番の汚点です。
Q:なんでこんな暴走してる機械を販売してるの?
A:本編中説明ないから自分で想像してね
本当にこんな感じでストーリーは進みます。
この設定よって期限ギリギリまでケアをしている第一ターミナルの存在が微妙になります。
「こんな悠長にやるよりもっと早めに期限を決めて回収した方が良いのでは?」と
しかし作中ではそんな疑問に課の人たちが葛藤する描写なんてなく完全スルーで物語は進行
途中他部署の強引な回収は描写されますが
逃亡する所有者を捕まえるという、ワンダラーの危険性を考えたら実に真っ当な仕事っぷり
・4~6話のソウタ関連のストーリー
ワンダラー化の描写のためにやった話でしたが、とにかく酷い描写の数々
4話までは暖かいストーリーだったのですが。ラスト闇業者が現れて激変
・速攻で一網打尽になった闇業者
回収したギフティアで何がしたかったのか特に描写されず
暴走したマーシャによってノックダウン、次の回で一網打尽
ただの舞台装置程度で終わります。
・ふんぞり返るカヅキ、可哀想なセキュリティーのおじさんたち
途中この問題に対処するセキュリティーが出てきますが
過去にミチルの父親代わりのギフティアの件で負傷したカヅキやギフティアと引き裂かれたミチルは彼らに嫌悪感を持っています。
しかしセキュリティの行動はワンダラー化を考えたら当然な対処法
逃亡しようとしたミチルやセキュリティーが止めても聞かなかったカヅキは自業自得
「あ~足が痛いな」とセキュリティーを脅すカヅキや「たしかに私が悪かったけど」と開き直るミチルが酷すぎます。
・暴走するマーシャ
両親がいないソウタを守る優しいギフティアのはずだったのですが
Fateの英霊やサイヤ人並の戦闘力で暴走
ソウタの首を締め上げるという悲劇が起き
最後は突然出て来た銃で消滅?という可哀想な退場
・救いなしのソウタ少年
マーシャとの別れを受け入れ前向きに回収日を・・・迎えられず
なぜか突然警備が厳重なはずの暴走現場に現れ
マーシャに首をしめられ、別れの言葉送ることができずサヨウナラ
最後はツカサに謝罪されただけで施設の人に引き取られてフェードアウト
そしてツカサ以外の課の人間は6話で何事もなかったかのようにアイラとツカサの恋愛を応援するギャグパートに移行
カヅキは「一般人に被害はでなかったな」とこの仕事をまとめてます
ワンダラー化は希に起きる重大な事故だったはずでは?ソウタくんは所有者だから一般人じゃないのか?それでいいのか?
「ツカサが逃げないようにするためのこの話は必要だった」という意味があったのかもしれませんが
そんなことのために子供がここまで悲惨な目にあう必要はあったのでしょうか?
ミチルの過去回想で十分じゃないですか?
以上で感想を終わります。「設定がガバガバ」「5話が最大の汚点」と言われているこの作品
色々な適当さの積み重ねがダメになった原因と思われます