シャベール大佐 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ヒロインの困り顔が印象に残ります
寿命を迎えたアンドロイドと人間との別れを描いた作品。
なんというか、かなり突っ込みどころの多い強引な設定なので、作品として完成度が高いとは言えませんが、こういうのが好きな人は凄く好きになるだろうというのは理解できる作品でした。
場面単位で観ると感動的なところもあるのですが、そもそも家族でも友達でも恋人でも、深い絆で結ばれた関係が、外からの避けられない力で本人たちの意思に反して引き裂かれる状況というのは、物語として感動や涙を誘うには難しくないわけで、そういう系統で泣ける物語を作ることの安易さを、アンドロイドという少し捻った設定にすることで、悪い言い方をすれば誤魔化しているような気もしました。もう少し設定の突っ込みどころが少なければ、そういう「あざとさ」も目立たなかったのかなと思います。
競馬などで使用される馬具にブリンカー(遮眼革)というのがあって、これはレース中に馬が、他の馬や観客などに気を取られてレースに集中できなくなるのを防ぐために、視野を遮って前しか見れないようにする道具なのですが、このプラスティックメモリーズという作品を観るときは、心にブリンカーを装着して、余計なものは見えないという感覚で視聴できれば、感動ストーリーに存分に浸れるかもしれません。
キャラ、作画、声、音楽などは全体的に良かったと思います。
ヒロインのアイラは、困り顔や寂しげな表情などが印象に残りますし、口調や声も良かったです。
音楽は、OP曲の声質が優しい雰囲気で、この作品に合っていたように思いました。
ちょっと冷たい感想になってるかもしれませんが、個人的にはこの作品は嫌いではないです。