chariot さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
細かい事は気にしない方向けの感動作。
全13話。
ギフティアと呼ばれる人間とそっくりなアンドロイド・アイラとギフティア回収業者に勤めるツカサとのピュアなラブストーリー。
物語。
厳しい言い方をすると捻りのない王道的な切ないラブストーリー。
純粋に可哀想…と感じられるピュアな方にはおススメです。
概要:
{netabare} 感情があり、食事も排泄もする(らしい)ギフティア。
しかしアンドロイド故に稼動出来る時間に制限がある。
回収業者に就職したツカサとコンビを組む事になったアイラに残された時間は僅かで・・・
残された時間を精一杯楽しみたい。思い出を作りたい。
恋人となったふたりがおせっかいなまでの周囲の協力を得ながら、思い出を作っていく。
そしてついにアイラの回収期限が訪れる・・・・{/netabare}
感想。
{netabare}ベタです。はい。
設定からみてラストも捻りようがないですし、下手にアイラに限った奇跡を起こせばそれこそ逆効果になるので落ち着くところに落ち着いた感じです。
真新しさも特にないです。
恋人との悲しいお別れを演出する為のアンドロイド設定とも感じます。
現代に置き換えるならもうすぐ死を迎える不治の病。
使い古されたネタでは捻りはないのでそこを機能停止の期限にしてみた・・・
そんな印象でした。
また中盤に回収期限をすぎたギフティアが暴走する場合があるといった設定を盛り込んで来ましたが、必要でした??
カヅキとアイラ、ミチルの過去、回収を拒否する事は出来ない事、その辺の掘り下げになるのでしょうけど・・・
蛇足感がありました。
回収作業にあたりギフティアが有能でどの家庭でも愛される家族として溶け込めていた事、またその別れの場面の演出は良かったです。
1話完結のハートフル物であれば評価を上げたいぐらいに。
しかし、なぜこんなにまで人間に近いアンドロイドを作ったのでしょう?
期限がある以外はほとんど人と変わらないのは逆に顧客にとって辛い別れをもたらすのではないでしょうか。
またOSを入れ替える事で見た目は同じで記憶がないギフティアを作れるようですが、そもそもギフティアの持つ個性はどこで形成されているのでしょうか?
コンスタンスは真面目で人をサポートするには良い感じですが、ザックは大人びた感じと子供っぽさを併せ持ち人をからかうような一面もあります。
OSの入れ替えをした場合、ザックはどのような性格になるのか。
記憶がないだけで同じ性格なのか、違うのか。
同じだとしたらそれはそれで顧客にとっては辛いような・・・。
感情と性格を備えたアンドロイド・・・
やはりここにそこまでやる必要性を感じられないです。
また誰もが感じるであろう「ワンダラー化」の対策。
これだけ人に近いものを作れる技術がありながら、何故期限が来たら自動停止するなり暴走したら強制停止させる機能なりをつけられないのか。
アンドロイドに人権を認める社会ですが、顧客の命を脅かす存在になるのであれば早急に対策をとるべきでは・・・
人が作り出したものの対策は人がきちんとしなければ・・・。
(この辺りの疑問からワンダラー化事件の設定は不要だったと思います){/netabare}
アイラの可愛さ。
ドジっ子設定、わざと「エラーよく聞き取れませんでした」ととぼける(拗ねる)等、可愛さ満点。
アンドロイドがドジっ子ってどうなの?と思いつつも微笑ましい挙動に癒やされるキャラでした。
まとめ。
ツッコミ所はかなりあるので本当にピュアにふたりの恋の行く末と想いを見守れる方でないとカタルシスは得られにくいかと思います。
一方で{netabare}残された時間を幸せで満たそうと頑張るふたりの姿、結末がどうにもならないもどかしさ、{/netabare}そういった切なさは十分に尺を取り描かれていたように感じます。
どうでもいい事:
{netabare}OPのラストのアイラの表情がその時の話の状態で変わる。
無表情、むくれる、笑顔。
細かい演出で○{/netabare}