景禎 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
暴走する人間の欲望と全てを侮る吸血鬼の傲慢さ
漫画原作のアニメ化作品です。ジャンルはファンタジーバトル。最近多い気がする吸血鬼モノ。分割2クールの1クールが終わりの段階です。
アニメ製作はあの進撃の巨人を製作したWITスタジオで、物語の設定的に類似点が多いことも手伝って、どことなく共通の雰囲気をかもし出しているようです。
1話冒頭、飛ぶはずのない渋谷上空に民間の旅客機が?この時点ですでに変。次の瞬間、人々はつぎつぎに倒れていき、交通は大混乱に。飛んでいた旅客機はビル街に墜落炎上・・・という衝撃的なシーンから始まります。
人類は未知にウィルスによって壊滅的打撃をこおむり、人口は十分の一に減少。12歳以下の子供は地下の吸血鬼によって捕らえられ、百夜(ひゃくや)孤児院に収容されていた子供たちも地下に連れて行かれます。そこで、人間の子供たちは吸血鬼に血液を提供することと引き換えに生かされる、という、家畜同然の生活を送ることとなります。
{netabare}百夜孤児院の子供たちは、年長の優一郎(ゆうちゃん)とミカエラ(ミカ)を中心に、吸血鬼に反発しつつも家族としていました。そんな中、ミカエラが進めていた脱走計画に、優一郎も加担し、百夜の家族は吸血鬼の都市からの脱走を計画します。しかしその計画は失敗に終わり、優一郎以外の家族はすべて吸血鬼に殺されます。優一郎だけが地上に脱出することになりました。
優一郎は地上に出てすぐに日本帝鬼軍の一ノ瀬グレン中佐に遭遇。中佐が率いる吸血鬼殲滅部隊「月鬼ノ組」に入ることになります。そして、家族を奪った吸血鬼を皆殺しにすることを唯一の目標に数年が経過した{/netabare}・・・という設定です。
出てくる組織や装備の名称や、物語の設定がいかにも厨ニ的で、これはちょっと見るに耐えないかな・・と、最初は思いました。でも、結果的には1クール完走しました。
さすが「進撃の巨人」のWITスタジオ。バトルシーンは鬼呪装備によるファンタジー系の戦闘で、作画は非常に丁寧で美しいです。OPの動画の完成度も半端ない。
キャラの個性的な設定もおもしろいです。キャラ的にも、男子キャラはそれなりにイケメンで、それでいてあまり嫌味を感じない。女の子キャラについては、ヒロイン(なのでしょうね)のシノアは、ツンデレの一種のようですが、口が悪く、常に人を小ばかにしたようなしゃべりで、アニメ作品ではあまりお目にかかったことのないタイプ。もうひとりのヒロイン三葉(みつば)は、逆にこの手の作品ではよくあるタイプなのですが、これはこれでいい感じ。
物語については、分割2クールの1クール終了時点では、はっきり言ってよくわかりません。なんとなく人間や吸血鬼にはもっと深い裏、または闇がありそうな感じはしますが・・・。{netabare}最終回の最後の場面なんか、グレン中佐と吸血鬼が通じているような描写があります。真相は2クール目に持ち越し。{/netabare}
ということで、物語そのものの感想は2クール目が終わったときに書こうかな・・と思ってますので、このへんで終わりのセラフにしときます。