退会済のユーザー さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:----
エンディングが怪しい
この最近のリメイクハットリくん、再放送してて朝方見かけるんですが、動きがね、鷹の爪とかクックルンのような、部分部分のパーツが滑るような動きなんですよ。それでも細かく動かしてあるので紙芝居的ではないですが。
その滑るような動きでもって、エンディングが怪しいんです。
ケンイチ氏一家のピクニック風景、原っぱでお弁当ひろげてみんなでこっちを見て笑ってるんです。アハハ、アハハと顔がユラユラ滑るように動いてます。
歌が流れながら、だんだん画面が引いていくと上の方にハットリくんがいる。タープのように布を張って、どうやら忍法で一家を守っている。
さらに引いていく画面。
空が暗くて雨天、全然ピクニック日和じゃない。
こっちを見たまま笑い続けている一家。
ハットリくんの犠牲をもってして、この不自然な平和が守られているのでした。
思わず「妄想代理人」のオープニングを彷彿とする怪しさです。
さすが藤子A氏ですね。
日常に潜む不条理の告発を匂わせるこの手口(?)。
まあ、雨のピクニックも、ちゃんとレインコートきて活動すれば楽しいですよ。ハットリくんは過保護ですよ。
そしてこの作品、ユメコちゃんが、なんというか…この子を見てると、つくづく「ドラえもん」のしずかちゃんて、みんなに愛されるようにうまいこと作られているキャラクターなんだなぁとしみじみ感じます。
流行りのものによわくて、うわべの言葉にだまされて、誤解は誤解のまま、他意なくひとのコンプレックスを逆なでして、安全圏で庶民のしがらみを見守る罪のない可愛い女のコ、ユメコちゃん。
さすが藤子A氏ですね。小悪魔スパイス効いてます。
。
そんなこと執着しなくていいじゃん、という浅いことに足をとられるケンイチ氏。
これ外国向けに作られた作品だそうですが、外国の方達も他人や事象は思ったようには動かせない、という普遍的な風刺に共感したりケンイチ氏を応援したりするのかしら。