ピピン林檎 さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ひと夏の青春ラブコメ - 世界観・キャラ設定等色々甘いが、確り楽しめるシーンはありました
私の高評価している『とらドラ!』や、お気に入り作品の『とある科学の超電磁砲・超電磁法S』と同じく、長井龍雪監督+J.C.STAFF制作という組み合わせの青春ラブコメ、という事前情報に期待して視聴してみました。
2012年1月-3月放送
キャッチコピー「その夏の思い出が、僕達の永遠になる」
◆各話タイトル&評価
★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に大きな疑問を感じた問題回
{netabare} ===========================================
第1話 困ります、先輩。 ★ キャラ設定が不自然すぎる
第2話 先輩といっしょ… ☆
第3話 先輩が言っちゃう… ★
第4話 先輩はすごかった。 ☆
第5話 先輩はヒロイン。 ★
第6話 先輩にライバル。 × ここでかなり白けてしまう
第7話 先輩の気持ち。 × 前回に続き色々と白ける
第8話 先輩がPINCH。 × 色々とストーリーが破綻
第9話 せんぱい ★
第10話 先輩と、僕らの。 ★★ ここが本作の山場
第11話 行かないで、先輩。 × 色々と唐突過ぎ(SUVのロボット化とか・・・)
第12話 あの夏で待ってる。 ☆ ラスト数分で何とか少し持ち直す
OVA あの夏で待ってる 特別編(2014年8月) ☆ 本編の2年後の夏の話
(僕達は高校最後の夏を過ごしながら、あの夏を待っている。) {/netabare}
----------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)4、☆(並回)4、×(疑問回)4 ※個人評価 ☆ 3.7
◆総評
{netabare}(1) 主人公(高校1年の男子)&メインヒロイン(高校3年だが実は・・・)のキャラ設定や感情推移には説得力が乏しく、残念ながら余り彼らに感情移入ができませんでした。
(2) その代わり、主人公の親友(高校1年の男子)&サブヒロイン2人(主人公と同級生)の感情推移には切実さが伝わってくる部分があり、彼・彼女らの恋心に一応の整理がつく第10話が、私にとって本作の山場となりました(本作唯一の★★評価)
(3) それにしても本作は、恋心の発生がインスタント過ぎて、こんな簡単に恋の炎が燃え上がるのなら、その鎮火も凄く早いだろうな、と思ってしまいました。
← 私が本作に余り強く惹かれなかった原因
(4) メイン・ヒロインの宇宙人という設定には敢えて目を瞑るとしても、第6話に唐突に登場する主人公の幼馴染(およびその親友)の設定や行動が余りに適当で都合が良かったり、第8話・第11話で唐突に出現する宇宙機構や宇宙人の姉の設定がやはり適当過ぎて、これらの回を、×(問題回・・・というより失敗回)と判定せざるを得ませんでした。
(5) 最終話で、今はいない先輩の姿を映写して他のメンバー達とともに高校1年の忘れられないひと夏の思い出を懐かしむ、という演出はなかなか良いと思いました。
(6) なお本作を視聴する前に、ハリウッド映画『メン・イン・ブラック』(1997年(MIB)、2002年(MIB II)、2012年(MIB III))を視聴しておくと、本作に色々と登場する黒服の男達や檸檬先輩の動きがよく分かると思います(第1作のMIBだけで十分です)。
{/netabare}
◇ファンタジー設定込み青春ラブコメ《類似作品との比較》
・本作第5話を見終わった辺りで、同じ「宇宙人(ファンタジー設定)込み、男女n×n恋情ジグザグ物語」の『ココロコネクト』は、実にシナリオが良く出来ていたことに気づきました。
・さらには、「海村の住民(ファンタジー設定)込み、男女n×n恋情ジグザグ物語」の『凪のあすから』のシナリオは、『ココロコネクト』に比較しても更に見事な構成になっていたことに、今更ながら気づきました。
※この3作品を比較すると
(1) 『凪のあすから』(2013年秋) ★★ 総合 4.7 (※私個人の評価です)
(2) 『ココロコネクト』(2012年夏) ★ 総合 4.0
(3) 『あの夏で待ってる。』(2012年冬) ☆ 総合 3.7
・・・という評価となりました。
※結論として、上2作に比べると本作は、
<1> 主人公やメイン・ヒロインの設定が、いかにも一昔前の少年マンガという感じであり、さらには、
<2> 作品世界の設定も上2作に比べるとかなり甘く、悪く言えば「子供騙し」の観がどうしても強くて、
期待外れ気味の評価となってしまいましたが、それでも上2作の何分の1かの感動は得られました。