なすB さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

バトルものかと思ったらヒューマンドラマだった

トライガンや最近だと血界戦線で話題の内藤先生のキャラデ、原作だそうで。
1話のハチャメチャなバトルは完全に内藤節炸裂です。

で、そういう話かと思ってみると
2話目から過去話へ。
本筋は2話目からスタートするんですね。

ただのチンピラだったブランドンとハリー。
ある件をきっかけにマフィアの仲間入りをします。
出世欲と野心の強いハリーは
危ない仕事を数々とこなしハイスピードで出世してゆきます。

対して、ヒロイン、マリアとハリーの側にいるためにマフィア入りしたブランドンは
出世とは無縁の退屈な仕事をこなす日々。
そんな中、ハリーの思惑により「危ない仕事」をし
引き金を引くことにためらいのなくなったブランドンは
凄腕のヒットマンとしてハリーと共にマフィアの重鎮へと出世してゆきます。

この物語の面白い所はキャラクターの年齢を
時系列を明記せずに表情等だけで表している所でしょうか。
特に、もう1人の主人公とも言えるハリーは
若年期と老年期で声優も顔も替わりその変化をかなり強調されています。

人間の半生と善と悪、それを一言で表せないストーリーで物語っています。
登場人物はマフィアとして沢山の悪行を行います。
でも人の心を失った訳ではなく、親愛な相手も存在します。
それは血塗れのハリーとまで言われたハリーにも当てはまります。

ハリーは沢山の悪事や間違いを犯しました。
そのことによって全てを得ることが出来、全てを与えられる存在になりました。
だからこそ、全てを奪われる存在にもなりました。

最終話のハリーとブランドンの対峙。
単純な善悪や敵味方というくくりでは成り立たないのがこの話の面白い所です。

かなりハードボイルドな感じなので
スッキリ、というよりはそういう話が好きな方には是非ともお勧めします。