ポール星人/小っさ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
私は2期の方が好きですが、ちと詰め込みすぎな気も
ロボット戦争物としては、とても質が高いと思います。一期もそうですが、カタフラクト戦闘は絵も動きも良いですし、イナホの劣勢のハード面を洞察と戦術で補う戦い方は相変わらず本作の魅力だと思います。ちとチートすぎね?とも思いますがw
軌道騎士達が連携取り始めると苦戦せざるを得ないなんてのも描かれてて、ロボット同士の戦闘って面では魅せてくれる作品かと。
ただ、あくまで個人的な印象ですが二つの勢力の大規模戦闘の割には"戦争してる感"がちと感じられなかったような。ここら辺は個人差有りそうですね。
それと主人公達の編成から殆ど戦死者・重傷者が出ないのも軌道騎士達の圧倒的優位のわりには・・・って感じします。他の部隊は全滅がデフォみたいな事になってるのに。
そういう点から思うに、作りたかったのは戦術的戦闘アニメじゃなくて戦略的視点の勢力争いと二人の主人公メインのお話だったんだろなとは思うんですけども。
でも、であれば執拗なカタフラクト戦の時間減らしてスレインの葛藤と転落の姿はもちっとくどく描いてもいい様な気はするんですよね。
ちとスレインの描き方が中途半端な気がします。彼はラストに姫がイナホに託した言葉で救済される訳ですが、ここでお涙頂戴とするならばもっと観てる側に十分な感情移入させとかないとね~。ちょっと私は泣けなかったです。
それに火星側の勢力争いがちと唐突にも感じる詰め込み方でしたし。流れは理解できるけどちと駆け足過ぎな様な・・・
観てて退屈だったかと問われれば、楽しめはしたんだけどアルドノアという超テクノロジーの凄さとかカタフラクト戦に最高に惚れ込ませるカッコ良さも物足りないし、二人の主人公への感情移入も泣かせる程でもなく中途半端な印象でした。
偶然出会った敵方の姫君の理念に共感し、冷静で明晰な分析眼を武器に戦闘を勝利に導く正の主人公。
姫への情の深さ故に純粋な思いとは裏腹に自らの手を汚してゆく負の主人公。
コンセプトは悪くないと思います。
2クール物ですが話のデカさ考えると尺が十分確保できる訳じゃないですし、軸足はアクション主体かストーリー性主体化のどちらかに置くべきだったんじゃないかなぁと思います。