「クミとチューリップ(アニメ映画)」

総合得点
54.7
感想・評価
22
棚に入れた
70
ランキング
7635
★★★★☆ 3.1 (22)
物語
3.0
作画
3.4
声優
3.0
音楽
3.2
キャラ
3.1

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けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

30分サイレントという大作です!大ベテランと若手のコラボ!!これぞ国家予算の正しい使い方!!!

アニメミライ2015の一作
アニメミライは新人アニメーター育成の為の国家プロジェクトです
詳しくは公式サイト他を是非ご参照ください


制作は手塚プロダクション
総監督はお馴染みの手塚眞
初監督となる吉村文宏
キャラデは手塚プロの重鎮である杉野昭夫(クレジット上では“中堅原画”とか書いてありますが超大ベテランですw)


ヴァーチャルリアリティが普及してたり、車が空飛んでたり、ロボットが管理する公園があったりのメトロポリスを舞台に、造花だらけの花壇に芽生えた一輪の“本物のチューリップ”
このチューリップの成長を楽しみにしながら、日課の絵画制作を楽しんでいた老人
老人と花壇の前で知り合った少女クミ
二人はチューリップの成長を暖かく見守りながら交流を続けますが、ある日チューリップは枯れてしまい、老人も病に倒れてしまう・・・
そこからクミと、彼女と同世代の少年達を巻き込んでの奮闘が始まるのです


なんとこの作品、30分間まるまるセリフなしという近年稀に見る形式を取った作品です
なので一切のごまかし無し
表情、アクション、芝居
その全てが作画に委ねられるという2015年度アニメミライで最も難しいことに挑戦しています


もちろんそこは杉野御大の指導の下、フルコマを多用する古きよき時代の動画エッセンスがふんだんに盛り込まれ、「CGかリミテッドアニメか」、に二極化しつつある日本のアニメへ【第三の選択肢】を残させようとする心意気を感じます
この凄さがわかんない人は『SHIROBAKO』の12話とか観ていただきたい感じ


物語終盤の鍵を握る背景描写も素敵です
セリフの代わりに物語に起伏を与える服部隆之のスコアリングも秀逸
そうえいば服部さんも最近ではTHE ORIGINとかアニメの仕事が増えてきましたね


とても実験的な内容、手法の作品ですが後世へ伝えるべくして作られた一本、という思いをひしひしと感じますね
こーゆー作品にお金を出してくれるのがアニメミライというプロジェクトの価値だとオイラは思います

投稿 : 2015/06/14
閲覧 : 602
サンキュー:

15

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