takekaiju さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
原作のストーリーを追いたいのなら○アニメとしては△
よくも悪くもハガレン。
ストーリーは若干編集されている部分はあるものの、ほぼ原作通り。オープニングやエンディングは人気のあるアーティストのタイアップ曲。と、いわゆる原作ありきのアニメ作品です。
物語の序盤、特に原作7~8巻、2003年版で放映された部分までのストーリーは重なる部分も多く早足気味に展開していきます。原作途中で分岐した2003年版で国家錬金術師になるまでの過程を濃密に描いていたのに対して、今作では要となるストーリーだけを追っているだけな気がして新しさもないので観るのが苦痛でした。
「自分たちの身体を取り戻す」というエルリック兄弟の目標にしても人体錬成からこの目標を見つけるまでの数年がごっそり抜け落ちているので、いまいち共感できなかった。
ところどころで入るエドのつっこみやギャグ(身長ネタなど)も漫画チックに強調され過ぎていて、観ていて痛いと感じました。こういう部分もかなり原作を重視していると思います。
2003年版でハガレンを知り原作と並行して観ていただけに、アニメとしてだけ評価するならどうしても旧作のほうに軍配が上がってしまいます。人気作品のアニメを観る場合、原作にないプラスアルファがどうしても欲しいからです。そういう点でいえば、前回は実現できなかった秦編以降のストーリー展開は良かった。
声優に関して言えば、序盤はかなり違和感を覚えました。特に、度々登場し重要な役目を担うロイの声は聞くたびにもやもやしたものを感じました。大川さんと三木さんの声の感じもぜんぜん違うので……というか、三木さんイコールポケモンのコジロウのイメージが強すぎての違和感というほうが近い気がします。
が、慣れとは恐ろしいもので六十数話ある長い本編を観ているうち、次第に気にならなくなっていきます。これもだいたいダブリス編が終わるころにはなじんてくると思います。