退会済のユーザー さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
女々しくて
何というか本作は美しい醜さみたいな感情を感じました。
小学生の桜舞う季節の中で、恋した子への想いを3部に分けて綴る物語。男女は転校を数回してても手紙を通じてやり取りしていて、その想いは「あの時のまま」のように語らう二人。もっとも本作は男視点寄りで描かれていることから、現実の二人の関係と、男の中の彼女の姿の乖離を、切なく純粋に魅せてくる。
なんというか凄く女々しくて
なんというかある意味男臭い
よく聞くし多分そうなんだろうけども、男性の方が未練たらしだし、
いつまでも自分の中のあの子でいてほしい願望と、
いつまでも純な所が消せ切れない男の性みたいな欲望を、
新海風演出で彩った形。好き嫌いはあるだろうけども、正直私は好きです。女々しいからwすんごい恥ずかしい作品ですよこりゃw心を裸にしたようなもん。誰にも触れられたくないし、誰にも解釈されたくないような、沈殿した心の純な部分をすくい取って、それをどこまでも大切に保存していく。年を重ねても…てな印象。
夏になると薄着な女性が増える中、何の前触れもなく横断歩道が青くなるまでの、刹那の中、彼女のスカートの中があらわになった。おへそまで魅せてくれた風さんへの感謝などそっちのけで、僕は写輪眼を無意識に開眼していた。それゆえ我が眼力はパンツから風さんに対する困った顔、周りを気にする仕草。そしてこの眼を見る異質な目も確認。その奇異な視線もことごとく脳内でポジティブ変換し、僕は自分に向けられた悪意ある視線も喜びの思考であり至高に変えた。こんな変態に見られてしまったあなたの姿を永久に忘れない。そんな脳内メモリーが男にはある。そんなように本作「秒速5センチメートル」も男の永久メモリーに保存された女々しい、瞬間心重ねた、邂逅を、もう一度と願う物語ですかね。
※最終的な結末は曖昧な部分もある為、女々しい等の表現悪しからずです。